セシウム:厚労省が新基準値了承 流通米、6か月経過措置
食品に含まれる
放射性セシウムの新しい基準値について、厚生労働省は22日、新設する「乳児用食品」を1キロあたり50ベクレルなどとする案を薬事・食品衛生審議会の放射性物質対策部会に提案し、同部会は了承した。国民からの意見募集や文部科学省の放射線審議会への諮問を経て、来年4月に施行される見通し。
新基準値案はコメや野菜、肉などの「一般食品」が同100ベクレル、「牛乳」が同50ベクレル、「飲料水」が同10ベクレル。
「乳児用食品」の対象は粉ミルクやベビーフード、服薬補助ゼリーなど乳児向けに販売される食品。「乳児用食品」と子供の摂取量が特に多い「牛乳」については、「子供は放射線の影響を受けやすい」と指摘されているため、「一般食品」の半分の同50ベクレルとした。
厚労省は「一般食品は放射性物質による汚染割合を50%として基準値を算出した。しかし、乳児用食品と牛乳は、流通する全食品が汚染されたとしても影響のない値を基準値とした」と説明した。