突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(前篇)via Japan Business Press

寒気を覚えた無人の町の異様な空気

「検問だ! カメラ隠して!」

運転席のジローくんが突然鋭い声を出した。

丘の中の切通しの道だった。前方にパトカーが止まっている。20キロの立ち入り禁止ラインだ。

道路がブロックされ、制服警官が2人立っていた。手を振って「止まれ」と合図している。

私は一眼デジカメをシートの下に蹴り込み、ビデオカメラを帽子で覆った。「まずいかも」と焦った。もし警官が窓を開けて覗きこんだら、すぐに見つかりそうだ。緊張で胃がキリキリ痛んだ。

止まった。警官が近づいてくる。ジローくんはダッシュボードに置いた通行許可証を指さした。敬礼する警官。車のナンバーと許可証を、交互に指さしながら確認している。もう1人は、助手席の私をじっと見ている。私はにっこりと会釈した。向こうも会釈した。

太陽がかんかんに照りつけている。警官の横顔に汗が一筋流れているのが見えた。外は35度の炎天なのだ。

続きは突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(前篇)

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