食品で内部被ばく、自然な状態の4分の1と試算 via Yomiuri online

東京電力福島第一原子力発電所の事故後に流通している食品から受ける一般的な内部被曝(ひばく)の量は、年間0・1ミリ・シーベルト程度との試算結果が12日、厚生労働省の専門家会議で示された。カリウム40など自然な状態で食品に含まれている放射性物質による年間被曝量(約0・4ミリ・シーベルト)の約4分の1にあたる。

国立保健医療科学院の山口一郎・上席主任研究官が試算した。事故後に東北や関東地方を中心に22都道府県で行われている食品検査で得られた放射性 ヨウ素や同セシウムのデータと、食品ごとの平均的な摂取量を組み合わせ、さらに収穫前の米の推定汚染量を加算するなどし、年間被曝量を推定した。

その結果、年間被曝量は全年齢平均で0・111ミリ・シーベルトだった。成人より影響を受けやすい小児は0・118ミリ・シーベルト、母乳を与えられる乳児は0・024ミリ・シーベルト、妊婦は妊娠期間中で0・072ミリ・シーベルトと推定される。

食品検査データの約4割は福島県内のもので、山口研究官は、「汚染が心配されている地域を中心に測定した結果からみても、食品からの被曝は相当小さいと推定できる」と話している。

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