東日本大震災:四国電力株主総会 原発の是非、質問相次ぐ /愛媛 via Mainichi jp

◇伊方3号機の再稼働に不満の声四
 東京電力福島第1原発の事故後、初めて開かれた四国電力(高松市)の株主総会。昨年を大幅に上回る296人の株主が出席した総会では、原発の是非を巡る質問が相次いだ。7月10日に伊方原発3号機(伊方町)の再稼働を目指す四電は原発維持の従来方針を繰り返したが、深まらない議論に株主からは不満の声も聞かれた。【浜名晋一、栗田亨、広沢まゆみ、馬渕晶子】

 ■株主総会

 「伊方原発で事故が起こったら、瀬戸内海は放射能の海になる。私には子どもや孫がいる。原子力以外の発電をしてほしい」

 初参加したという高齢の女性株主が切々と訴えるなど、2時間を超えた総会の質疑のほとんどは、原発を巡る議論に費やされたが、四電側は原子力を中心にした発電という従来と変わらない回答を繰り返した。

 脱原発を主張する株主は議案提出に必要な規定の株数を集められず、総会で採決されたのは事業報告や役員人事など会社提案の6議案のみとなった。だが、質疑では脱原発を掲げる市民団体の株主が行った福島第1原発事故についての質問に、千葉昭社長が「原発事故はひとたび起こると悲惨な状況になる。電源車や緊急用電源の配備など、今できることから一つ一つ積み上げていく」と回答。しかし、伊方3号機のプルサーマル発電中止を求める意見に四電側は「安全を最優先に、プルサーマルを続けたい」と突っぱねた。

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