■推進派、反対派一騎打ちか
中国電力が原子力発電所建設を計画している山口県上関(かみのせき)町の町長選が20日告示される。原発関連の交付金を頼りにしてきた町だけに、約30年前に計画が浮上してから8回実施された町長選はすべて原発推進派が当選。今回も推進派の現職と反対派の新人の一騎打ちの公算が大きい。しかし、東京電力福島第1原発事故の影響で上関原発計画は事実上ストップし、新規の原発建設が見通しにくい中、推進派も「原発がないことを想定したまちづくり」を初めて打ち出さなければならず、町民は複雑な状況で町政の選択を迫られることになる。
町長選には3選を目指す推進派の現職、柏原重海(かしわばら・しげみ)氏(62)、反対派で元町議の山戸貞夫(やまと・さだお)氏(61)の2人が立候補の準備を進めている。