鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は十九日、九州電力川内(せんだい)原発(薩摩川内市)周辺を視察し、前知事時代に作成された原発事故時の避難計画を見直す考えを示した。避難道路の状況を確認し、住民からも意見を聞き「道路や避難訓練の問題など、早急に対応が必要なことが分かった」と述べた。記者団の質問に答えた。
今回の視察は、七月の知事選で川内原発の一時停止を公約として掲げて当選した三反園知事にとっては、実現に向けた初めての具体的な行動。
三反園知事はこの日、薩摩川内市や原発三十キロ圏内のいちき串木野市を視察。避難道路となっている橋などを見て回り、県職員から住民の避難方法について説明を受けた。川内原発の施設内には入らなかった。住民らは主要な避難道路が一本だけで幅も狭く、緊急時の移動に不安があると訴えた。三反園知事は視察結果を踏まえ、今月下旬から九月上旬の間に、熊本地震の影響の点検で川内原発を一時停止するよう九電に求める考えを示している。知事に原発を止める法的権限はないが、原発稼働に関してできるだけ地元の理解を得たい九電側とどう調整を図るか、今後の対応も注目される。
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