「放射線防護とは何か 〜ICRP勧告の歴史と福島原発事故の教訓〜」
日時: 2020年 9月13日(日) 午前10時30分~午後1時30分
会場:オンラインにて開催(参加方法は下記に記載)
国際放射線防護委員会(ICRP)は、2つの勧告関連文書(Pub.109&111)の改訂作業を進め、2019年6月に「大規模な原子力事故における人と環境の放射線防護」という改訂草案を公表した。草案はチェルノブイリ原発事故と福島原発事故に対するICRP側からの総括に基づき、今後過酷事故が生じても原子力推進の枠組みが持続できるように放射線防護概念の修正を試みたものである。本シンポジウムはこの改訂草案を批判的に吟味するとともに、ICRPに提出された300にも及ぶ草案へのパブリック・コメントから浮かび上がる市民や被害者の立場に立つ放射線防護とは何かを考えるために企画された。
なお、本シンポジウムは、新コロナウィルス感染防止のため中止となった日本科学史学会第67回年会で予定されていたシンポジウムを一部修正してオンライン開催するものである。
<シンポジウム・プログラム>
司会 柿原 泰(東京海洋大学)
開催趣旨とネット開催の経緯 オーガナイザー 藤岡 毅(大阪経済法科大学
第一部 ICRPの批判的検討
1.イントロダクション 柿原 泰
2.ICRPの歴史と報告書改訂草案の問題点 高橋博子(奈良大学)
3.ICRPにおける防護概念の本質は何か 瀬川嘉之(高木学校)
4.勧告改訂草案における福島核災害の記述・取り入れの問題点 濱岡 豊(慶應義塾大学)
休息
第二部 ICRP改訂草案に対するパブリック・コメント
5.ICRPに提出されたパブリック・コメントの全体的特徴 藤岡 毅
6.市民のための放射線防護の要件とは―パブコメからみえるもの 上田昌文(市民科学研究室)
第三部 歴史家・科学者・写真家・原発被害者からのコメント
・ノーマ・フィールド(シカゴ大名誉教授・文学) ・山内知也(神戸大学・放射線物理)
・林衛(富山大学・科学コミュニケーション) ・飛田晋秀(写真家・三春町在住)
・鴨下祐也(避難生活をまもる会) ・福島敦子(原発賠償京都訴訟原告団共同代表)
・森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
全体討論
終了の挨拶
★ オンライン・シンポジウムに参加希望の方は、こちらから登録(①氏名、②メールアドレス、③所属など)してください。 (お問い合わせ:藤岡毅 e-mail: jcf10563@nifty.com )