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福島第1原発事故 福島原発告訴団長・武藤さん京都講演/下 「緊急事態」続く古里への思い /京都 via 毎日新聞

「8年たっても原子力緊急事態宣言がまだ発令中。緊急事態が続いている」。「福島原発告訴団」の団長、武藤類子さん(65)=福島県三春町=は京都市内での講演で、東京電力福島第1原発の事故で大きな影響を受けた同県内の状況を伝えた。自らは8年を「長かったのか、短かったのか分からない。夢中で生きてきた」と振り返った。【太田裕之】

「汚染ゴミと暮らしている」/「危険だが我慢を…棄民政策だ」/「被害を見せなくする力も」

■汚染廃棄物
 原発サイトでは事故処理の過酷な被ばく労働が続く。放射性汚染水は1000トンタンクが900基ほどたまり、今も増え続ける。原子力規制委員長は海洋放出を主張し、漁業者らは反対。武藤さんは「私たちは陸上保管すべきだと思うし、説明会でも陸上保管を求める意見が多かったと思う。しかし、昨年12月28日に開かれた委員会では陸上保管は全く議論されず、どうやって流すことを住民に理解してもらうかに焦点があった」と話した。

除染による土壌などの放射性廃棄物は容量1立方メートルの袋(フレコンバッグ)に詰められ、環境省によると最大で1650万立方メートルと推計される。積み込んだ大型トラックが高速道路を走って中間貯蔵施設に運び込まれているが、運びきれないものは家庭の庭、学校の校庭、公園や河川敷の下に埋まっている。東京五輪で使われる野球場の一角にも積み上がっている。郡山市では墓地などにいっぱいあり、武藤さんは「こういうゴミと私たちは暮らしている」と述べた。

除染土の再利用の問題もある。二本松市では道路の下に埋めることを環境省が計画し、住民の反対で中止になった。飯舘村では帰還困難区域の農地に入れて花を植える計画があるが、避難指示解除に向けた整備とセットにされた。南相馬市では高速道路の盛り土に計画され、反対の声が上がる。武藤さんは住民たちの心配に加え、「作業する人の(被ばくの)ことも考えないといけない」と指摘した。

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男性は強制的に避難させられ、仮設住宅に住まわされて、自分では何も決められなかった。帰還は自分で決められたことは良かったが、孫と子には来ないよう言っているといい、「私たちは捨てられた民です」と話した。武藤さんは「元のように安全になったから帰りなさいというのではなく、今も放射性物質はあり、事故前の20倍の基準で帰っていいという。危険はあるけど我慢して暮らしてくださいというのが今の帰還政策だ」と指摘した。

それでは帰れないという人も多いが、行政からの支援はどんどん打ち切られ、経済的に困窮し、苦しむ人がたくさんいる。自主避難者への県による月額最大2万円の家賃補助は今年度末で終了。公務員住宅の家賃は2倍にされる。帰還困難区域を含む人たちの仮設住宅も2020年に廃止の方針で、武藤さんは「まさに棄民政策だ」と批判した。

 ■安全の宣伝

原発事故後に県内に3000台が設置されたリアルタイム線量測定システム(モニタリングポスト)は、避難区域外の2700台が撤去される方針といい、武藤さんは「最低限だけど放射線を可視化できる重要な情報。子育て中の母親たちが各自治体に対し、撤去しないよう意見書を国に出してと要請している。3分の1くらいの自治体が反対を表明している」と紹介した。

また、双葉町内で原発から4キロの位置で建設が進む「東日本大震災・原子力災害アーカイブ拠点施設」に触れて、「周りは全て帰還困難区域なのに、県は全国から高校の修学旅行生を誘致したいと言う。原発にも高校生が見学に訪れている」と言及。「ものすごい力によって、安全だ、もう大丈夫、被害者なんかいない、もう被害はないんだという宣伝がされている」と語った。

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「みんな、自分よりもっと大変な人がいると思うと、自分の被害を感じられなくなったり、罪悪感を持ってしまったりする。でも、ひどい人も軽い人もいるかもしれないが、本当に多くの人が被害を受けた」と述べたうえで「たゆまず歩み続けていかないといけない。皆さんの温かいご支援に励まされながら、がんばりたいと思う」と結んだ。

主催者の一人でNPO法人「市民環境研究所」代表理事の石田紀郎さんは「東京五輪を控えて(政府などは)福島の事故はないことにしている。私たちは、福島は現実の問題として解決しないといけないことだと、しっかり肝に銘じて運動を続けていきたい」と述べた。

全文は福島第1原発事故 福島原発告訴団長・武藤さん京都講演/下 「緊急事態」続く古里への思い /京都

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