Daily Archives: 2019/03/29

福島原発事故の「自主」避難者ら「アベコベの世界」に憤り 避難の権利、確立を via 毎日新聞

原発事故が発生したら、国は住民に「避難する権利」を認めよ--。東京電力福島第1原発事故の被災者や、各地の原発周辺の住民にとって、当然の主張のように聞こえるが、チェルノブイリ原発事故が起きた旧ソ連と異なり、日本には「避難の権利」がない。なぜだろうか。【沢田石洋史】 「日本史上最悪のいじめ」というドキリとする言葉が飛び出した。東京都港区のホールで17日に開かれた講演・交流会。福島県からの避難者ら約100人を前に、マイクを握った弁護士、柳原敏夫さん(67)は避難者らの声を代弁した。 「加害責任を負う日本政府は避難者や残留者の『命の復興』ではなく、経済復興に突き進んでいる。原発事故の被害者は『助けてくれ』という声すら上げられず、経済復興の妨害者にさせられています。『3・11ショック』のどさくさ紛れの中で、『全てがアベコベ』の世界が出現したのです」 避難者が直面しているのは「住まい」の問題だ。福島市や福島県郡山市といった避難区域外から逃れた約1万2000世帯への住宅無償提供は2017年3月末で打ち切られた。福島県が民間賃貸住宅に住み続ける世帯に一定の条件下で交付してきた家賃補助(最大で月2万円)は今月でなくなる。これにより、自主避難者への経済的支援策は終了する。 (略) 住まいを失った福島の人々を国がいじめているような場面が昨年10月、参院議員会館で繰り広げられた。国家公務員宿舎の家賃問題を巡り、所管する国(財務省)と避難者側とのやり取りだ。 避難者側 (住み続けるのに)「2倍」の根拠はなんですか。 国側 (住宅の)使用料を2倍にするのではなく、あくまで損害金という形で設定させていただきました。 避難者側 2倍は解せない。 国側 本来なら損害金は実損を算定する形になりますが、そこをあえて月額使用料の2倍に。 避難者側 大変失礼ですよ。被災者は公務員住宅に損害を与えているんですか。 国側 福島県から(4月以降の住宅使用継続の)提案がないので。 避難者側 (居住者の暮らしぶりの)実態調査をしたら、2倍の請求はできないはずだ。僕らは人間として(このような対応が許されるのかという)話をしているんだ。 (略) 避難者に対する冷たい姿勢は、今村雅弘復興相(当時)が17年4月の記者会見で、住宅無償提供が打ち切られた自主避難者について「本人の責任、判断だ」と突き放したことに通じるようだ。釈明を求める記者に「出て行きなさい!」「うるさい!」と激高した場面も記憶に新しい。 震災から8年。南相馬市や飯舘村など、かつて避難区域だった地域も次々と避難指示が解除され、帰還しない住民は「自主避難者」扱いとなり、支援は先細っていくとみられる。 避難者の支援に立ち上がり、冒頭の講演・交流会を開いたのは「市民が育てる『チェルノブイリ法日本版』の会」など3団体。柳原さんは同会の共同代表を務める。何を目指しているのか。 チェルノブイリ原発事故から5年たった1991年、旧ソ連のウクライナ、ベラルーシ、ロシアでチェルノブイリ法が制定されました。事故に対する国家の責任を明確にするとともに、誰にどのような権利があるかを定めたのです。チェルノブイリ法は、原子力災害から住民の『命』『健康』『暮らし』を守る世界初の『人権宣言』です。この日本版の制定を目指しています。福島からの避難者をボランティアで支援してきた三重県伊勢市民の呼び掛けを機に、1年前に会を結成しました」 チェルノブイリ法は、追加被ばく線量が年5ミリシーベルト超の地域は移住が義務付けられ、年1ミリシーベルト超の住民には「移住の権利」を保障する。つまり、住民は移住を選択するか、それとも現在の居住地にとどまるか自分で決めることができる。また、移住先の住居や、生涯にわたる無料の健康診断が保障される。低線量被ばくが健康に与える影響について科学的な定説がないことに加え、健康被害が長期間続くことを想定して制定された。 翻って日本は--。 国際放射線防護委員会は、平常時に一般人の被ばくは年1ミリシーベルト以下とするよう基準を示しているが、政府は11年4月、「緊急時」であることを理由に避難基準を年1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げた。避難指示の解除基準も20ミリシーベルト。これが、チェルノブイリ原発事故との大きな違いだ。国による一方的な線引きにより、精神的賠償(1人当たり月10万円)の有無が決まり、地域社会に分断をもたらしたのだ。避難区域外から逃れた自主避難者は現在、統計上「避難者」に含まれず、多くの被災者支援制度の対象外になっている。 条例制定へ草の根の動き このような現状を避難者はどう受け止めているのか。郡山市から川崎市に避難している松本徳子さん(57)は「国策として原子力を推進し、事故を起こしたら、避難は自己責任にさせられる。『この国はそういう国だったのか』と知ったことが一番のショックでした」と話す。前出の政府交渉に参加し、国の「棄民政策」に抗議するデモに参加するなど、柳原さんと行動を共にしてきた。 (略) この間の政府の対応を振り返ろう。事故直後の対応は混迷を極めており、松本さんの行動は決して「自己責任」ではないだろう。 まず、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)に基づく避難誘導は行われず、多くの人が無用な被ばくを強いられた。「レベル7」の最悪の事故であることを国が認めたのは、1カ月も経過した4月12日。後手後手の対応の揚げ句、避難基準は20ミリシーベルトに引き上げられ、政府が「直ちに健康に影響はない」とアピールしても信頼できない状況だった。 (略) 一つは、東京都が69年に制定した都公害防止条例だ。この条例は公害対策の機運を高め、対策に消極的だった国を動かした。70年の「公害国会」で公害対策基本法が改正されるなど、抜本的な規制強化をもたらした。もう一つ、82年に山形県金山町で制定された情報公開条例は全国の自治体に広がり、99年についに国レベルの情報公開法が成立、01年から施行された。 「自治体レベルで条例を積み重ねれば、大きなうねりになる。アベコベの世界を、市民主導で変えていくしかありません」と柳原さん。モデルとなる「条例案」を示し、全国各地で勉強会を重ねている。「前文」ではこう宣言する。 <国は、放射能災害に対して無条件で加害責任を免れず、住民が受けた被害を補償する責任のみならず住民の「移住の権利」を履行する責任を有すると確信する。その結果、この条例の施行により、○○市が出費する経費は本来国が負担すべきものであり、国は法改正を行う責務を有すると確信する>(抜粋) そして、第11条ではチェルノブイリ法を参考に「移住」を選択した住民に「引っ越し費用の支給」「移住先での住宅確保・就労支援」「健康診断・保養費用の7割支給」など七つの権利を保障。第15条では自治体が出費する経費は全額、原発の設置者と国に求償できると定める。 条例制定には、賛同する議員を増やすか、有権者の50分の1以上の署名を集めて首長に直接請求する方法がある。制定に向けた勉強会は、これまで11都道県の20カ所で開かれてきた。まだまだ小さい動きだが、いつの日か条例第1号が誕生するかもしれない。 全文は福島原発事故の「自主」避難者ら「アベコベの世界」に憤り 避難の権利、確立を

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米スリーマイル事故40年で抗議 「原発のリスクは大きすぎる」via 福井新聞

 【スリーマイルアイランド(米ペンシルベニア州)共同】米東部ペンシルベニア州のスリーマイルアイランド原発で1979年に炉心溶融(メルトダウン)事故が発生してから28日で40年たった。周辺住民は事故が起きた午前4時ごろに合わせて同原発前に集まり、原発に反対する横断幕やろうそくを手に抗議した。 当時妊娠中で避難したという女性(71)は (略) 「原発によって人々や環境がさらされるリスクは大きすぎる。再生可能エネルギーを利用していくべきだ」と話した。 全文は米スリーマイル事故40年で抗議 「原発のリスクは大きすぎる」

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40 Years After A Partial Nuclear Meltdown, A New Push To Keep Three Mile Island Open via NPR

[…] Confusion and fearOn March 28, 1979, Three Mile Island’s Unit 2 reactor suffered a partial meltdown after a pump stopped sending water to the steam generators that removed heat from the reactor core. The accident was a combination of … Continue reading

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「福島原発の放射性物質がアラスカまで流れた」=海外メディア via fnn news

福島第1原子力発電所から流出された放射能汚染物質が、太平洋の最北端に位置するベーリング海のアラスカの島で発見されたとの研究結果が出た。 27日(現地時間)、ロイター通信によると、アラスカ・フェアバンクス大学の海洋研究チームは、昨年にセントローレンス島近くの海水を分析した結果、「セシウム137の濃度が若干上昇したことを確認した」と伝えた。研究チームは福島原発事故に伴うものだと推定している。 ベーリング海で放射線物質が検出されたのは、過去2014年以来二回目。米国国立海洋大気庁(NOAA)は当時、アラスカのセントポール島に生息しているオットセイの筋肉組織から福島原発事故によるものとみられる放射性核種(radionuclide)を発見したと発表した。福島原発事故に伴う放射性核種は、アラスカのほか、米国西海岸、カナダのブリティッシュコロンビア州、アラスカ湾などでも発見されたことがある。 続きは「福島原発の放射性物質がアラスカまで流れた」=海外メディアFukushima contaminants found as far north as Alaska’s Bering Strait via Reuters 当サイト既出関連記事:Fukushima contaminants found as far north as Alaska’s Bering Strait via Reuters

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福島原発からの放射性物質、森や川での動き解明進む via 日本経済新聞

東京電力福島第1原子力発電所事故の発生から8年。ようやく飛散した放射性物質の自然界での動き方が分かってきた。森に降り注いだ放射性セシウムの大半が地表近くにとどまり、川にほとんど流れ出していなかった。放射性物質をため込んだ微粒子は、水や海水に溶け出して数十年で消滅する可能性が明らかになった。住民の帰還や復興に役立てるには、長期的な記録や正確な情報の発信が欠かせない。 原発事故による放射線の影響や環境回復を研究する「福島県環境創造センター」(福島県三春町)には、県内の森林や川などで集めた分析試料が頻繁に持ち込まれる。2016年に県が設置し、日本原子力研究開発機構や国立環境研究所が協力する研究拠点だ。 ここで原子力機構は事故で降り注いだ放射性セシウムの森林での動きを調べている。17年7月時点の調査では、事故で拡散したうちの9割以上が、地表から10センチメートル以内の浅い土壌にとどまることが分かった。セシウムは鉱物の表面に強く吸着されて流されにくい。森林から外に出ることはほとんどなく、例えば同県川内村のスギ林では流出量が0.05~0.48%にとどまった。 「その代わり、森の生態系内でセシウムが循環していることが推測できる」と原子力機構の飯島和毅グループリーダーは言う。樹液のセシウム濃度を測ると1リットルあたり30ベクレルと高く、森の枝葉をつたって落ちた雨の濃度を2ケタほど上回った。取り込んだセシウムが樹液に混じって木の中にとどまっている可能性がうかがえる。 セシウムは森林内にとどまるため、川の上流に流れ出る量は比較的少なくなってきた。セシウムの半減期は30年とされる。原発北側のある川では、自然減衰の約10倍の速さで濃度が下がっているという調査結果もある。季節によって濃度が上下する傾向があり、原子力機構の研究担当者は「微生物が活発に落ち葉を分解する夏には、川の濃度が上がるようだ」と分析する。 (略) 土壌に吸着されるよりも濃度が高い微粒子の「セシウムボール」の性質解明も進む。セシウムボールは原子炉から飛散したガラス状の微粒子にセシウムなどがとじ込められたもの。事故後に関東地方の広い範囲にも飛び散ったとされる。 東京大学や農業・食品産業技術総合研究機構などの研究チームは、半径1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル程度のセシウムボールが海水中で約10年で溶けて消滅する可能性があると指摘した。この微粒子は水の温度や組成の違いで溶ける速度が変わる。海水では真水より10倍の速さで溶けることを実験で明らかにした。 (略) 福島県では住宅地の除染が進む一方で、県内には多くの放射性物質が残る。住民の帰還率が1割に満たない地域もあり、復興への道のりは長い。同センターでの研究に携わる原子力機構の川瀬啓一課長は「研究成果を発信し、住民の帰還や新産業の創造に貢献したい」と語る。(五艘志織) 全文は福島原発からの放射性物質、森や川での動き解明進む

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Fukushima contaminants found as far north as Alaska’s Bering Strait via Reuters

ANCHORAGE, Alaska (Reuters) – Radioactive contamination from Japan’s Fukushima Daiichi nuclear power plant hit by a tsunami in 2011 has drifted as far north as waters off a remote Alaska island in the Bering Strait, scientists said on Wednesday. Analysis … Continue reading

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