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広い範囲に高い線量、なぜ? 福島第一2号機の格納容器 via 朝日新聞

炉心溶融メルトダウン)した東京電力福島第一原発の2号機格納容器に、遠隔カメラやロボットが相次いで入った。溶けた核燃料のような塊、崩れ落ちた足場、毎時数百シーベルトに達する強烈な放射線量……。原発事故から6年で、ようやく見え始めた惨状が、廃炉の多難さを浮き彫りにしている。

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海沿いに原子炉建屋が並ぶ。水素爆発を起こした1号機は、吹き飛んだ建屋上部の鉄骨がむき出しだ。3号機は建屋を覆うカバーの設置工事が進むが、その隙間から水素爆発で崩れた建屋がのぞく。

それらに比べ、間に立つ2号機の外観は事故前とほとんど変わらない。だが、この2号機こそ、原発事故で最大の「危機」だった。

2011年3月15日未明。2号機の格納容器の圧力が設計上の上限の倍近くに達した。その後、圧力は急激に低下したが、なぜ爆発を免れたのか、いまだにはっきりしていない。

もし、爆発して核燃料がまき散らされていれば……。そんなことを思いながら2号機建屋の前に立った。二重扉のすぐ向こうに、格納容器がある。

「10メートル先は毎時8シーベルトの放射線量があります」

東電担当者が警告した。

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9日に投入されたロボットのカメラは、約2時間で視野の半分ほどが映らなくなった。放射線が強いと、電子部品はどんどん劣化して壊れていく。それに伴って現れる画像のノイズの量から、線量が推定できる。東電は最大で毎時650シーベルトの線量と推定。1分弱で致死量に達する値だ。

16日には前後に2台のカメラを搭載した調査ロボットが投入された。後部カメラを持ち上げる姿から通称「サソリ」。14年から開発が進められてきた調査の切り札だ。線量計も搭載しており実測できる。

サソリは格納容器の中心部まで進み、線量を計測したり、高温の核燃料によって溶かされて穴が開いた圧力容器の下部を撮影したりする計画だった。溶け落ちた核燃料が原子炉最下部に積もる様子も確認できるのではないか。そんな期待もあった。

だが、圧力容器に近づく前に、駆動部に堆積(たいせき)物が入り込むなどして動けなくなった。進めたのはわずか2メートルほど。そこで計測した線量は毎時210シーベルト。事故処理で実測された最大値だ。

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だが、格納容器内の環境は、想像されていた以上に悪く、今後の調査の見通しはたっていない。

東電と国は、取り出し方法を18年度に決め、21年に1~3号機のいずれかで取り出し始める計画だ。強い放射線を遮るため、格納容器を水で満たす工法が有力視されている。だが、格納容器は損傷し、水漏れが激しい。損傷の位置や数も特定できていない。

もし、水で満たせなければ、作業員の被曝(ひばく)対策や外部への放射能漏れ対策などが極めて大がかりになる。楢葉遠隔技術開発センター(福島県楢葉町)には格納容器の一部が実物大で再現され、国際廃炉研究開発機構が止水技術などを開発中だ。

阿部さんは「ようやく内部の状況が見え始めたばかり。廃炉はリスクを考えながら、一歩一歩進めるしかない。今ある計画や方法に縛られず、臨機応変に変えることも大切だ」と話す。(東山正宜杉本崇

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同様の例は1986年に爆発事故を起こした旧ソ連チェルノブイリ原発しかない。原子炉底部に核燃料が丸くかたまった「ゾウの足」がある。昨年、その原子炉全体を包む新シェルターができた。事故後30年でようやく完全な封じ込めが完成した。核燃料の処理は「50年くらいたってから考える。放射能も下がるし」という。百年作業なのだ。

福島に並ぶ炉心溶融した三つの原発は、「日本では過酷事故が起きない」という安全神話の帰結だ。

事故処理を通じて、私たちは原発への正しい恐れを身につけ、安全神話を消さなければならない。

しかし、東電は、2021年に「燃料取り出し」を始めるという。実際には核燃料をどう管理して、どこに運ぶかさえも決まっていない。無理だといわざるを得ない。

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