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「自主避難」3.2万人、住宅支援打ち切りに悲鳴 生活問題は逆に深刻化、終わらない原発被害via東洋経済ONLINE

原発事故によって福島県内の避難指示区域以外から逃れてきた「自主避難者」への住宅の無償提供が、今年3月末で打ち切られる。4月以降、現在の住宅から立ち退きを求められたり、新たに多額の家賃の発生に見舞われるケースが続出すると見られ、当事者から悲鳴が上がっている。

東京・江東区東雲にある国家公務員宿舎で避難生活を送る女性(57歳)は、言いしれぬ不安にさいなまれている。原発事故直後に福島県南相馬市原町区の自宅から逃れてきたが、4月以降、避難先の国家公務員宿舎に住み続けることが困難になっている。

福島県では原発事故後、災害救助法に基づき、民間のアパートや国家公務員宿舎、雇用促進住宅などを応急仮設住宅(みなし仮設住宅)として自主避難者にも無償で提供してきた。自主避難者にとって、仮設住宅の無償提供は事実上唯一の支援策。それが今般、「県内での除染の進捗や食品の安全性の確保など、生活環境が整いつつある」(福島県生活拠点課)として、無償での住宅支援を終了させる。

1万2000世帯が打ち切り対象に

福島県によれば、県内外の自主避難者は約1万2000世帯、約3万2000人に上る。県では1月以降、一定の所得以下の世帯に対して、みなし仮設住宅から転居して新たに賃貸住宅で暮らす際の補助金を2019年3月末までの2年余りに限って支給し始めるが、その対象は約2000世帯にとどまる。

2016年12月下旬、前出の女性宅に福島県から一通の手紙が届いた。そこには「子どもの就学や通院などやむをえない事情がある場合には公務員宿舎への継続入居も可能」である旨が記されていた。だが、女性は今の住宅に住み続けることを半ばあきらめかけている。

女性は6年前に乳がんの手術をし、現在も抗がん剤治療を続けている。33歳の長男と2人暮らしだが、長男は職場での人間関係がうまく行かず、自宅に引きこもりがちだ。現在は会社勤めをする女性の収入によって家計を支えている。

「仮に4月以降も住み続けることができたとしても、新たに家賃が発生する。聞くところによれば、国家公務員宿舎の家賃は最高で5万3000円余り。共益費も駐車場代も新たに発生する。今の給料では生活が成り立たない」(女性)という。

かといって南相馬市に帰ったとしても、今までと同様の治療を受けられる病院はない。「一家を支えられる職場を見つけることも難しい」(女性)。

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自主避難者の支援を続ける「避難の協同センター」の瀬戸大作事務局長によれば、「誰にも助けを求めることができずに苦しんでいる自主避難者は少なくない。原発事故から時間が経過する中で、住宅だけでなく、生活上の問題はむしろ深刻になっている」という。掲載した表は関東地区の都県が発表している自主避難者向けの住宅施策だが、こうした施策だけで自主避難者の問題を解決することは困難だ。

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