東京電力福島第一原発事故の避難指示が2017年3月末に大半の地域で解除される福島県飯舘村の須萱地区で、高橋松一さん(64)が自宅前の農地約25アールに種をまいた約1万本のヒマワリが満開となっている。
除染で表土を削り取り、衰えた農地の地力を回復させるため、植物を育てて土にすき込む「緑肥」のために植えたものだが、地域を少しでも華やかにしたいとの願いも込められている。高橋さんは「いつでも誰でも、自由に見に来てほしい」と話している。
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ヒマワリは、花の盛りが過ぎた頃に土に入れ、秋には同じく緑肥とするポピーの種をまく予定だ。「近所の人がどのくらい戻るか見通せないが、花を見れば元気になるはず」と語る高橋さん。避難指示が解除される来春以降は、自宅で食べるハクサイやナス、キュウリなどを育てるつもりだ。
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やさしい、切ない、善意の行為。複雑な思いを抱かざるを得ないのはそもそも国の政策がひとの命を優先していない、と感じられるからだ。