福島県の親子らを奈良に招き、福島第1原発事故による放射能を気にせず遊んでもらう「福島の子ども保養プロジェクトinなら」が先月29日〜1日に開かれた。今年で5回目を迎え、小学生と家族計38人が参加。奈良公園を散策し、鹿と遊ぶなどして楽しんだ。主催する市民生活協同組合ならコープは「息長く続けていきたい」としている。【中津成美】
福島県生協連の呼び掛けに応じて2012年に始まった。これまでに延べ71家族198人を招いた。
[…]一方、保護者向けのアンケートには「福島では土は触らず、森に近づかないなどストレスも多い。思い切り深呼吸できる」「自宅を買った2年後に被災した。自主避難後、再び家に戻った。子供の健康を考えて定期的に県外保養に出ている」などと記され、東日本大震災から5年を経た切実な思いがうかがえる。
ならコープの上床匠子担当課長は「普段意識せざるを得ない放射能を忘れてもらうことが目的。被災者の声がある限り、できるだけ長く寄り添いたい」と話した。
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