「原発は昨日から散々言っている通り。それ以上もそれ以下もありません。もう少し待ってください。原発ばっかり…私も答えようがないので」
11日朝、鹿児島県知事選で当選した三反園訓(みたぞの・さとし)氏(58)は、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)について報道陣の問いかけに答えず、振り切るように鹿児島市内の事務所を後にした。
前夜に比べ、歯切れの悪さが目立った。
10日夜、三反園氏は同じ事務所で「原発のない社会を目指す。ドイツのように自然再生エネルギーを推進する。安全性が確保されていない原発を動かすわけにはいかない」と声を上げた。「脱原発」の姿勢を明確にした。
喜びに沸く事務所には、地元の反原発団体「反原発・かごしまネット」代表の向原祥隆氏も訪れ、三反園氏の勝利を祝った。
反原発派はもともと、メンバーを独自に擁立する予定だったが、原発停止や再調査に関する合意文書を交わし、三反園氏への一本化を図った。これを受け、三反園氏は、川内原発の点検、停止を公約に掲げた。
立候補を取りやめた団体のメンバーは「一本化で流れが変わったのは間違いない。原発停止の約束を、(三反園氏に)果たさせる」と興奮気味に語った。[…]
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