【キエフ=船越翔】史上最悪の事故から今年4月で30年となるウクライナのチェルノブイリ原子力発電所を、25日に取材した。
爆発した原子炉を覆う「石棺」は老朽化が著しく、放射性物質の飛散を防ぐための覆いが新たに造られている。
「毎時19マイクロ・シーベルト」。4号機まで約300メート ルの場所で放射線の測定値が跳ね上がった。がんのリスクが上がるといわれる100ミリ・シーベルトに、7か月余で達する線量だ。福島第一原発と違って原子 炉の格納容器がなかったチェルノブイリでは、事故で溶けた核燃料が建屋の地下などに流れ込み、コンクリートや砂と一緒に固まった。これ以上は近づけない。
コンクリート製の石棺は隙間だらけ。表面の鉄板は赤くさびついている。石棺内に溶剤を散布し、粉じんの外への飛散を抑えているという。
続きは要登録事故30年、二重の「石棺」…チェルノブイリ