上関町が同町長島の上盛かみさかり山(314メートル)に風力発電所の建設を検討していることが18日、明らかになった。中国電力の上関原発建設計画の中断で原発関連交付金の先行きが見通せない中、売電収入による新たな財源確保を図る狙いがあるとみられる。
町議会一般質問で、海下竜一郎議員の質問に柏原重海町長が答えた。町長は自主財源の確保や観光振興の面でメリットがあるとする一方、「議員全員の同意が得られておらず、事業は一時保留する」と述べた。
計画では、町が事業主体となり、風力発電施設2基を設置。建設時期などは未定という。
町などによると、民主党政権下で上関原発計画の先行きが不透明となったことなどを受け、2013年頃から風力発電事業を検討。昨年8月には、1基あたりの最大出力2000キロ・ワットの発電施設2基を設置した場合、年間約2億円の売電収入が見込めることなどを町議会に説明した。今年1月の町議会全員協議会で、議員の意向を確認したところ、9人中8人は賛成したが、1人が景観上の問題などから反対したという。
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