「川内の次は高浜」の思いも…不透明な原発再稼働に廃炉問題も、苦悩深まる関電 via msn.産経ニュース

(抜粋)

焦る関電

 川内の次に、原子力規制委員会の審査を通過しそうな2番手の原発がいまだ定まらない。

とりあえず現在、有力視されているのは、審査合格の必要条件となる「基準地震動(想定される最大の揺れ)」が了承されている高浜原発と九電玄海原発(佐賀県)の2原発。ただ、高浜は玄海より約3カ月も前に地震動が認められただけに、関電の2番手への期待感は強い。

「川内を追い抜くとは言わないが、間髪いれずに高浜を再稼働できるようにしたい」

関電幹部は、強い口調で訴える。高浜原発の再稼働が遅れれば、財務状況の悪化は避けられず、遠からず申請が検討される電気料金の再値上げの幅にも影響しか ねない。関電は、何とか今年度中に高浜を再稼働させたい考えで、川内原発の審査合格が決まった10日、関電の森詳介会長も「高浜の審査を進めてほしい」と 規制委に注文をつけることを忘れなかった。

だが、現実は思うように進まない。トップを走る川内原発でさえ、地元同意が必要で、再稼働は越 年する見通しだ。川内のすぐ後に審査合格できなければ、高浜原発の年度内の再稼働は厳しい。しかも高浜原発は事実上の合格証となる「審査書案」の作成作業 にも入れていない段階だ。

(略)

悩ましい課題も

 大飯、高浜原発の早期再稼働を目指す一方で、老朽化した原発の廃炉を検討する課題が関電にのしかかっている。政府は近く、稼働40年超の原発を廃炉するかの判断を年内に示すよう電力各社に求める方針だ。

関電で対象となる美浜原発1、2号機(福井県)の運転を延長する場合、原子炉圧力容器などの劣化を調べる「特別点検」が必要だ。特別点検や安全対策には数 千億円規模の追加費用がかかるにもかかわらず、美浜1号機の出力は34万キロワット、2号機は50万キロワットで、合計しても大飯原発の1基分にも満たな い。このため「廃炉の決断も視野に入れざるえない」(関電幹部)のが実情だ。

半面、廃炉にするとしても、建物などの資産価値が減るため、大幅な損失計上が求められるため、経営への影響を見極める必要がある。関電幹部は「廃炉か運転継続の選択は、社運を左右する重大な決断。結論は来年まで持ち越す恐れもある」と話す。

先行きがいまだ不透明な再稼働と、避けられない廃炉の問題。赤字脱却の鍵を握る原発をめぐる関電の苦悩は今後も続きそうだ。

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