木村社長「改革後に進退判断」
朝日新聞社の木村伊量社長は11日、都内で記者会見し、東京電力福島第1原子力発電所事故を巡って、政府事故調査・検証委員会による同原発元所長の 吉田昌郎氏(故人)の事情聴取を基に「所員が吉田氏の命令に違反し撤退した」などと報じた記事は誤りで取り消すと発表した。そのうえで「深くおわびする」 と謝罪した。杉浦信之取締役の編集担当の職を解くとともに関係者を処分し、自らの進退も社内改革後に「速やかに決断する」と述べた。
朝日新聞は5月20日付の朝刊で吉田氏からの聴取記録を入手したとして「第1原発の所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反 し、撤退した」などと報道していた。政府が9月11日公開した吉田調書の全文には命令に違反との記述はなく、誤った印象を与えたことについて「読者や東電 関係者に深くおわびする」と謝罪した。
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