新たな除染方針、「再除染せぬ口実だ」via 朝日新聞

環境省と福島など4市は1日、個人被曝(ひばく)放射線量を重視する新たな除染の方針を示した。除染作業に携わってきた業者からは「作業は何も変わらない」などと冷めた見方が出る一方で、作業の効率化を評価する意見なども聞かれた。

「住民は除染で空間線量が毎時0.23マイクロシーベルトに下がるかどうかを気にしてきた。今さら『基準じゃない』なんて話をすり替えられても困る」。大手ゼネコン関係者はこう話す。

 個人線量重視について、この関係者は「要は除染後に多少、線量が高くても『実際の被曝は年間1ミリシーベルトはいかない。再除染はしません』と言う口実にしたいのでは」と見る。
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「今さら手法を変えるのは厳しい」。福島市の除染に関わったことのある企業役員はそう考える。「除染で重要なのは見栄え。庭がきれいになること。簡素化なんかしたらきれいじゃなくなるよ」と突き放した。

 一方、伊達郡の町で除染に従事したことがある男性は「作業をしながら、これだけの金をつぎ込んでどれほどの効果があるのかと思った」と振り返る。

 住宅1戸の除染でも100万円単位の金がかかることは少なくない。だが、東京電力福島第一原発事故から3年以上が経ち、除染で下がる線量は限定的になってきた。「ただお金をかければいいという時期は、もう終わったんじゃないか」

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◇ 除染、個人被ばく線量重視へ

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