福島第一原発 不明略語 戸惑う現場 via 東京新聞

(抜粋)

福島第一では作業員が増えたこともあり、ここ数カ月間車のドアに手の指を挟んだり、刃物で誤って指を切ったりとけがが相次いでいる。敷地内で車の事故も続いたという。東電は六月から、ミスやけがの撲滅活動を始めた。

 作業員に聞いてみると、「KY」は「空気が読めない」ではなく「危険予知」の意味で、工具で誤って負傷するなど作業で起こる危険性を事前に把握することを指し、ほとんどの作業員が知っていた。

 「TBM(ツールボックスミーティング)」は作業前に話し合うことで、建設系の多くの作業員は理解していた。

 ただ、「CBA」となると、ベテラン作業員も「建設現場が長いが、聞いたことない」。同僚も知らなかったという。

 ポスターを張り出した東電に聞くと「KYやTBMは発電所でよく使う用語」と説明するが、CBAについては「分からない。周りの人にも聞いたが、ピンとくる人はいなかった。ここは現場の人がいないので」(広報担当者)と話している。

 実はチェック・ビフォー・アクション(行動する前に確認)の略。「一人では作業しない」「指さし確認をする」などと同様、作業ミスをなくすための標語だった。

 ベテラン作業員は「福島第一では作業員が増え、現場や作業に慣れていない人も多くなった。事故発生初期に比べ、現場に緊張感がなくなっている。小さな事故やミスが重なると、いずれ大きな事故になる」と危機感を抱く。

 ただ、略語の乱発される状況には「けがやミスの対策や注意喚起は重要だが、意味が分からなければ意味がない。危険防止は、みんなが分かる言葉でしてほしい」と話した。

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