衆院選1年 原発ゼロ 自民に動き via 東京新聞

 自民党が政権復帰した衆院選から十六日で一年。東京電力福島第一原発事故後、初の国政選挙だったが、脱原発勢力は乱立の結果、ほぼ半減した。た だ、「原発ゼロ」に対する国民の支持は多く、小泉純一郎元首相が安倍政権に原発を維持するエネルギー政策の転換を繰り返し迫る中、脱原発勢力は自民党内に もじわりと拡大。「原発ゼロ」が野党再編の旗印になる可能性も出てきた。 (宮尾幹成)

 衆院選では、民主党を離党した小沢一郎氏が率いる「国民の生活が第一」と嘉田由紀子滋賀県知事が合流し、日本未来の党を結成。「卒原発」を掲げて各党との選挙協力を模索したが、不調に終わった。衆院選前に衆参両院で二百人近くいた原発ゼロ勢力は百十人ほどに減った。

(略)

 安倍政権に待ったをかけたのが小泉氏だ。今秋以降、講演会や記者会見で日本は「原発ゼロ」にかじを切るべきだと繰り返し主張。首相に政策転換を促し続けている。

 自民党は小泉氏の発言を警戒。「有識者としてのご意見」(石破茂幹事長)などと影響を打ち消すのに躍起だが、世論調査で小泉氏への支持は六割前後に上る。党内でも河野太郎、秋本真利両衆院議員らが原発ゼロを目指す勉強会を開いた。

 みんなの党に離党届を出した江田憲司氏らが設立する新党の政策に関し、江田氏は「ぶれずに原発ゼロを訴える」と主張。野党再編の「旗」の一つにしたいと位置付けた。

 江田氏らが民主党や日本維新の会の一部と立ち上げた勉強会「既得権益を打破する会」には、八十人以上が入会。原発政策で自民党に対抗する勢力になる可能性がある。

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