福島事故直後に、日本政府が作成していないと発表していた議事録を、米国政府が作成していたことが判明しました。アメリカ連邦情報公開法に基づく開示決定で、本紙編集長の江藤貴紀などに公開しました。
11月29日追記 政府は、安倍政権になってからの今年1月にこの原文と和訳(こちらをクリックしてジャンプしてください)を入手されてます。民主党政権を「隠蔽していた」と批判されるのなら、現行政権になってからでもこのNRC議事録を出せばいいのにと思うのです。
さらに、米国NRCは、別の文書も情報公開。近藤駿介氏の1535本の燃料棒が溶融するとされる最悪シナリオよりも多い2000本以上の燃料棒が96時間以内に溶ける事態を想定していたことも判明。加えて、同心円上ではなく風向きまで考慮したより危険な内容となっています。
加えて、同文書によると米国NRCは、3月18日時点ですでに1号機から6号機まで全ての炉心が損傷中と認識しており、96時間の経過後にも福島第一にある約15000本の燃料棒から、放射性物質の放出が続くことを予想していたと思われます。
(当時のNRCによる炉心状況の認識。全ての炉心が「dameged」(損傷している)との記載です。)
これには 「OFFICIAL USE ONLY」(部外秘) と記載されており、極めて重要な文書として取り扱われていたことが分かります。
そして懸案の議事録は3月11日の事故発生直後から3月20日までを詳細に記載した内容で、全文は43ページ。情報源とその入手時間が秒単位で記載されて、細部まで事細かに記述された内容となっています。
(議事録全文の参照にはこちらのリンクをクリックしてください)
ここでは、さらに強調して文書に大きなスタンプで NOT FOR PUBLIC DISCLOSURE (絶対に公開禁止)と記載。米国政府、原子力規制委員会の中でも極秘クラスの文書として慎重に取り扱われていたことがうかがえます。
続きは日本政府にない福島第1事故の議事録、米国が保有 アメリカ情報公開法で公開