「漁業者食べていけぬ」 東電に強く抗議 via 東京新聞

東京電力福島第一原発事故の汚染水漏えい問題で、県市長会や茨城沿海地区漁業協同組合連合会など八団体が二十五日、水戸市の県市町村会館に東電担当者を呼び、対策の抜本的な見直しを求める抗議文を手渡した。八団体が連名で東電に抗議するのは初めてという。 (林容史)

 抗議したのは、県市長会と沿海漁連のほか県漁港協会、県農業協同組合中央会、県町村会、県観光物産協会、県市議会議長会、県町村議会議長会。

 抗議文は県市長会会長の会田真一・守谷市長が読み上げ、「(汚染水問題は県内の原発事故の)実害、風評被害を一層、深刻なものとしている」と強く非難し、「汚染水トラブルを引き起こした原因とも言える、その場しのぎの対応に強く抗議する」と改善を求めた。

 東電の関浩一・茨城支店長は抗議文を「重く受けとめ(広瀬直巳)社長に伝えたい」と答え、汚染水対策については「水を閉じ込める抜本的対策を一、二年でしっかりやっていく」と約束した。

 これに豊田稔・北茨城市長は「汚染水について安倍首相は世界に向け『コントロールされている』と発言している。本当にコントロールしてもらいた い」と迫った。沿海漁連の小野勲代表理事会長は「汚染水問題が出ると魚がすぐ安くなる。早く汚染水を止めてもらわないと漁業者は食べていけない」と現場の 悲鳴を伝えた。

 県観光物産協会の村田実副会長は、県内の旅館や民宿で、客が不安がるため地元産のアンコウが出せず、他県から買い入れている実態を明かした。

 豊田市長が賠償打ち切り問題をただしたのに対し、東電の鎌田利和・茨城補償相談センター副所長は「原発事故から二年半がたち、売り上げが事故前近 くまで戻ったり、事業を変えている業者もいる。損害の回避に向け、努力いただいた被害者と、話し合いながら算定方法を協議している」と事実上の賠償金の減 額を認めた。

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