【ルポ】原発付近の常磐道工事現場は今 via ケンプラッツ

(抜粋)

東日本高速は、富岡工業団地内にある操業停止中のセラミック製品の生産施設を、常磐道の作業員用の施設として利用している。作業員はここで放射線障害を 防止するための検査を受ける。報道関係者の受付へ行くと、線量計が設置されていた。毎時0.97マイクロシーベルトと、除染が必要な線量とされる毎時 0.23マイクロシーベルトを大幅に超えている。これでも20km圏内では線量が低い方だ。

20km圏内など原発事故の影響が比較的大きい地域は、線量が高い順に、「帰還困難区域」(毎時9.5マイクロシーベルト超)、「居住制限区域」(同 3.8~9.5マイクロシーベルト以下)、「避難指示解除準備区域」(同3.8マイクロシーベルト以下)の指定を受けている。今回の現場公開では、避難指 示解除準備区域にある施設を集合場所として、居住制限区域にある常磐富岡インターチェンジ(IC)付近と、同ICと浪江ICの中間で帰還困難区域に位置す る羽黒川橋などを訪ねた。どの区域でも住民は避難して、まだ帰還を許されていない。

常磐富岡IC以南は13年度内の再開通へ

最初に向かったのは常磐富岡IC付近だ。環境省が除染現場を公開した際には大勢の作業員がいた同ICには人影がなく、静まり返っていた。ここから南の広野ICまでの区間では、13年度内の再開通を目指して復旧工事が進んでいる。工事を担当しているのは大成建設だ。

(略)

施工途中で2年以上放置された橋梁

常磐富岡IC付近を後にして約30分後、羽黒川橋に着いた。この辺りは原発からの距離が約5kmと、常磐道の中で最も近接している。報道関係者は白い防 護服を着てバスを降りた。橋の上や周辺にはピンク色の作業服を着ている人がいる。東日本高速の職員か、羽黒川橋の施工を担当するIHIインフラシステムの 関係者だ。常磐道の工事関係者は帰還困難区域に立ち入る際に、全員がピンク色の作業服を着ることになっている。

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