小出裕章氏「2018年に切れる日米原子力協定を破棄するべきです。」via まっちゃんのブログ

(抜粋)

アナウンサー : 小出さん。この協定はどんな内容でどんな

問題点がありますか?

小出氏 : 原子力協定だけを特別、あの歴史の流れから切り離すというのは

もちろん間違いなのであって、日本というこの国がサンフランシスコ講和条約で

一応、米軍から解放された時からの流れの中で理解するべきだと思います。

そして日本には、日米安全保障条約があるわけですし

日米地位協定というものもあるわけですね。

そういうものの基本的な枠組みは何かというと

日本というものが米国の属国になっていく、そういうことなのですね。

原子力協定ももちろんその一部をなしているわけで、米国の指導の下というか

米国の思惑の枠組みの中で原子力をやってきた。

米国に付き従っている限りは一定の自由を与えてやろう、そういう協定です。

アナウンサー : 例えば、核燃料サイクルですが、日本はやめたいと思っても

この協定がある限りはやめれないでしょ?

(略)
小出氏 : でも、日本はなんとしても自力で核兵器をつくる力、技術的な能力を

つけておきたいと思ったわけで、その中心技術である再処理ということを

やりたかったのです。

ところが米国としては、やはり日本にそれをやらせるのはまずいかもしれない

と思ってですね。日本が再処理に手をつけるということに関しては

ずいぶんと米国の中で随分反対があったのです。

その反対を押し切って、1977年に東海の再処理工場というのが

動き出したわけで、ようやく、日本としては、米国から了承を取り付けて

核燃料サイクルに踏み込むことが出来たということなのです。

それをもちろん、簡単に日本が手放すことが出来ないわけですし

米国としても日本が指図に従ってるかぎりは、世界で唯一なのですね

核保有国以外に再処理工場を認めたというのは日本だけなのであって

日本が属国である限り、認めておいてやろう、というそういう枠組みの中で

原子力協定があるのです。

(略)

アナウンサー : 例えば、アメリカの原子炉を日本が購入することで

ウランあるいはプルトニウムの燃料でアメリカは儲けていこう

そういう考えもあったんですか?

小出氏 : ウランを売りつける。或いは、その原子力発電所というのは

天然のウランでは日本の原子力発電所は動かないわけで

濃縮という大変厄介なことをしなければいけないのですが、米国はウラン濃縮

つまり原爆をつくるためのウラン濃縮工場をたくさん作りすぎてしまって

そこから出てくる濃縮ウランをどこかへ売らなければ儲からないのですね。

(略)

アナウンサー : アメリカは余ってたんですか?

小出氏 : そうです。山ほど余ってますので、とにかく原子炉を売りつけて

燃料を売りつけることで金儲けをする。

そして、原子炉自身も米国がパテント(特許権)を持っているわけですから

売れば売るほど儲かる。

ただし、米国自身はゼネラルエレクトリック(GE)もウエスティングハウスも

すでに生産ラインと失ってしまっていますので。

日本の生産ラインを動かして、それでまた金儲けをしようと

目論んでいるわけです。

アナウンサー : 危険は日本任せで、利益はアメリカが取ろうと

しているわけですね。

小出氏 : そうです。

アナウンサー : 日本もまた原子力ムラがそれで儲けたいし

核兵器をつくりたいという本音もあるので

日米のそういう原子力に群がっていた人がお互いいいだろうということで

つくったような協定ですよね?

全文は小出裕章氏「2018年に切れる日米原子力協定を破棄するべきです。」

ラジオ番組は20130810 R/F #031「小出裕章ジャーナル」

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