原発の終わらせ方をドイツから学ぶ via Actio

「人類はなんというものを地球上に生み出してしまったのか」。11月末から一週間、ドイツ取材を行い、原発という負の遺産の深刻さ を実感した。現在解体中の旧ラインスベルク原発や、エネルギー自給村、核廃棄物処分場などを取材し脱原発、自然エネルギー、核処理で日本の一足先を行くド イツでの〝原発の終わらせ方〟をレポートする。

<東独の原発が廃炉になった理由>

ドイツの廃炉の状況を説明するには、30年前に時計の針を戻さなければならない。ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一した1990年3月、暫 定政権で大臣を担った現放射線防御協会会長のセバスティアン・プフルークバイル博士は、当時の東独のソ連製原発のひどい安全基準に関する秘密資料を国民に 情報開示した。

そのことがきっかけとなり当時東ドイツで稼働していた原発5基、建設中6基の合計11基の原発が即時停止となった。その後旧東ドイツ圏では、1基も原発が新規建設されず、再稼働もされていない。

(略)

「廃炉直後は放射線量が高すぎるので5年間寝かして、95年から解体事業を開始しました。建設費用に比べ、解体費用のほうが膨大にかかる。66年か ら90年までの開業時の発電事業で得た利益を超える解体費がかかります。ラインスベルクの場合、原発を一基解体するのに600億円ほどの予算が必要。また 期間も70年間かかる予定です」

最初は、敷地内のボイラー室の部品など放射線量の低いものから実施し、だんだんと放射線量の高い格納容器に近い部分の作業を行う。現在では固体や 液体の放射性物質、原子炉、原子炉周辺の遠隔作業の為のマシーン、建屋の解体と掃除などの作業が残っている状況。解体作業の際に、汚染水が周囲の湖に漏 れ、水質を悪化させてしまった事も。解体作業は、新技術の連続だった。

全文は原発の終わらせ方をドイツから学ぶ

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