首相が反原発団体と面会、主張は平行線 via TBS News i

異例の面会がようやく実現しました。野田総理が、官邸前で抗議活動を繰り返してきた反原発団体の代表らと22日、初めて面会しました。しかし、双方の主張は平行線で、事実上の「ガス抜き」に終わりました。
全国的に猛暑に見舞われた22日、総理官邸前では反原発デモが熱気を帯びていました。その中で、着慣れないスーツに身を包んだ男性がいました。
「私たちの要求を野田首相の目の前でたたきつける。絶対に私たちは要求を曲げませんし、絶対にくじけない」(平野太一さん)
平野太一さん(27)。反原発デモを主催する首都圏反原発連合の代表の1人です。4月からは毎週金曜日に官邸前でデモを行ってきました。平野さんはこの後、野田総理と面会します。

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「どうぞ忌憚のないご意見をお聞かせいただければ」(野田首相)
冒頭、市民団体は大飯原発の稼働中止と、すべての原発の廃炉、そして原子力規制委員会人事の白紙撤回を求めました。
「官邸前の交差点で抗議が行われています。野田さん、男だったら出て来てください。身分を忘れていいです。男なら出て来てしっかりと説明してください」(市民団体側)
「この夏ではっきり分かっていることは、大飯原発3、4号機を動かしただけで、その他の原発を動かしていない状況で十分に電気が賄えているのが事実」(市民団体側 平野太一さん)
「中長期的にはしっかり原子力に依存する体制を変えていくのが目標。国民生活への影響等の必要性も加えて、総合的な判断をして、大飯原発の3、4号機について再稼働するという判断をした」(野田首相)

今回、市民団体との異例の面会は、菅前総理の仲介で実現しました。官邸内では慎重な意見が多かったといいますが、野田総理が面会を決めた背景についてある官邸関係者は、「これは党内融和のため」「原子力規制委員会の人事に反対する菅グループ対策だ」と言い切りました。

この1時間後、総理は原発推進派の日本商工会議所の岡村会頭らと面会しました。
「大飯原発が再稼働して中小企業、皆喜んでおります」(大阪商工会議所・西村貞一副会頭)

一方、政府が今月4日から2日間にわたって行った討論型の世論調査の結果、参加した285人のうち、46.7%の人が原発への依存度ゼロを支持したことが明らかになりました。
「ある意味で、国民がかなり覚悟をしたうえでの選択といっていい」(討論型世論調査委員会・曽根泰教実行委員長)
また、先月から実施しているパブリックコメントに寄せられた声のうち、原発ゼロの支持が現段階で9割近くに上ったことも明らかになりました。政府はこれらの結果を踏まえ、来月上旬に今後のエネルギー政策を決める予定です。

総理との面会を果たした平野さんは・・・
「野田首相は、この声に対して回答を持っているわけではない。いつもどおりの答えをしたなと。なので抗議行動は続けます」(平野太一さん)
平野さんはこの後、介護関係の仕事の夜勤に向かいました。

動画、全文は 首相が反原発団体と面会、主張は平行線

 

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