Author Archives: kojimaaiko

「今を戦前にさせない」 原爆の日、中国放送がラテ欄に忍ばせた決意 via WithNews

 広島での原爆投下から71年となる6日。同県内で配られた朝刊のテレビ番組表(ラテ欄)には、地元の中国放送(RCC)がナイター中継する、プロ野球・広島カープの対巨人戦の放送内容が載っています。広島にとって特別なこの日、「縦読み」に仕込まれた隠しメッセージは「今を戦前にさせない」。首位独走のお祭り気分と一線を画したこの言葉には、被爆地の声を伝え続ける地元メディアの矜持が込められていました。 8月6日は趣向が変わる「縦読み」  地元チームのスポーツ中継を担うテレビ局がファンを時折ほっこりさせる、ダジャレや自虐ジョークをちりばめたラテ欄の縦読みメッセージ。 ですが、8月6日にRCCがカープ戦を中継する際には、ガラッと趣向が変わります。 「原爆の日」にちなみ、「カープ応援できる平和に感謝」(2014年)、「86を次世代に伝える」(15年)といったように、戦争と平和への思いが込められます。 例年にも増して強い決意  そして、カープがセ・リーグ首位を独走する今年。25年ぶりの優勝に期待が高まるさなかの縦読みは意外にも、例年にも増して強い決意をうかがわせる言葉でした。 よく読むと、そもそも放送内容の文章自体が、平和を希求する熱い思いに満ちています。   今思い出す野球に希望 を託しカープの一球が 戦後復興を支えた日々 前途洋洋カープ快進撃 に沸く広島で平和の尊 さ伝えたい!語り尽く せぬ思いを胸に核兵器 なき未来まで響かせた い平和の大歓声! 「私たちの信念が試されている」  この文章を作ったのは、同社スポーツ部のテレビ中継プロデューサー、松本清孝さん(40)。 シンプルながら力強いこの言葉に松本さんが込めた思いとは? ウィズニュースの取材に、次のようなコメントを寄せています。  今年5月、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問し、スピーチする姿を見ながら思いついた言葉を縦読みにしました。 被爆から71年がたち、広島では、被爆体験を継承する難しさが課題となっています。 被爆者の平均年齢は80歳を超え、被爆体験を直接聞く機会が確実に減少する中、どうすれば、原爆や戦争の恐ろしさを伝えていけるのか。 広島の原爆死没者慰霊碑には、”安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから”と刻んであります。 私も原爆で祖父など親族を多く亡くしていますが、原爆だけでなく、戦争の犠牲になったすべての方に安らかに眠ってもらうには、その子であり、孫である私たちの信念が試されていると感じています。 平和はあるものでなく、つくるもの。 これから先、再び戦争を起こさないためには、私たち一人ひとりが、どれだけ強く意識し、今ある平和を守っていけるかが、大切だと考えています。 そして、広島が焼け野原からの復興を歩む傍らに、カープの存在は欠かせないものでした。 カープから、復興への力を得た広島、その広島が育んだカープ。 カープは、広島にとって、ただの野球チームではなく、家族です。 カープに送る平和の大歓声を、広島の空に、永遠に響かせたい。     続きは 「今を戦前にさせない」 原爆の日、中国放送がラテ欄に忍ばせた決意

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アーサー・ビナード 「広島70年式典の言葉について」(2015年11月 滋賀県近江八幡市)via Facebook

70年たって、広島では被曝体験をどのように語り継ぐかを色んな人が議論し行政も取り組んでいる。 今年、平和記念式典で語り継ぐ「演出」のようなものがあった。 これまで、今年の8月6日の式典ほど整ったものはなかった。滞りなく、つつがなく、すべてがスムーズに進んでいった。 あんまりにも整っていたから、電通か博報堂のスピーチライターを雇ったんじゃないか、と思う。うまい人がつくったキーワードは「命」。 「命」はすべてのスピーチに入っていた。少しずつ違う表現だったけど。スピーチライターが書いていることがばれないように、少しずつずらした。 市議会議長は「多くの尊い命を失った」。安倍総理大臣は同じ「とうとい」という言葉を使ったけど、漢字が違う。「一発の原子爆弾により、十数万人にものぼる幾多の貴い命が奪われ」と言った。市長は「その年の暮れまでに、かけがえのない14万もの命が奪われ」。みんな「奪われ」という動詞を使っている。 子どもたちが読んだ平和への誓いでは、「一発の原子爆弾が、建物、自然そして、たくさんの人々の大切な命を奪いました」。 全員、「命の大切さ」を言うことで、さも70年の節目の年に、命を大切に語り継ごうという演出。でも、細かく耳をかっぽじってきくと、違う意図があることに気づきます。 市長のスピーチは「私たちのふるさとには温かい家族の暮らし、人情あふれる地域の絆、季節を彩る祭、歴史に育まれた伝統文化や建物、子どもたちが遊ぶ川辺がありました。1945年8月6日午前8時15分、そのすべてが一発の原子爆弾で破壊されました。その年の暮れまでにかけがえのない14万もの命が奪われて……」と続く。 僕はクスノキの下で聞いているんだけど、松井さんがこれを読み上げた時に、広島の観光客のパンフレットを間違えて読んでいるのか、と思った。だって、これ、現在形だったら、今の広島に来てくださいね、って内容ですよね。でも「ありました」。過去形です。 これを、その通り受け止めると、広島という町は1945年8月6日まではパラダイス、こんないいところはない。広島という町は原爆投下の瞬間までは、温かい家族の暮らしと人情あふれる地域の絆があって、川辺で子どもたちが遊んでいる町だったんだよ?どうですか?この歴史認識、正しいですか?広島ってそういう町だったのかしら?僕はどうも、その時代は体験していないし、日本に来ていなかったけど、どうも僕の知ってる広島とは違うと思うんだ。広島が嫌いになったんじゃないよ。でも、1945年8月5日の広島は、家族の温かい暮らしと絆ではないような気がする。1940年も35年も30年も、どこまでさかのぼっても桃源郷の広島は見えてこない。 1945年8月5日の広島がどういう町だったかというと、日本第二の軍都です。東京が一番で、広島は西日本で一番の軍の都だった。軍の拠点です。三歩歩けば軍事施設にあたる町。平和記念式典が行われる場所が見えることころに練兵場があって、その練兵場で毎日毎日毎日毎日、他国の人を大量虐殺する練習を兵士たちがやっていて、広島で訓練を受けたやつが海を渡って、大量にアジアで人を殺したのが広島だった。広島は軍需産業で経済が回っていた。広島の経済はすべて軍需産業、人殺しの帝国の経済。温かい「貴族」の暮らしはあったかもしれない。でも、「家族の絆」なんて話をしている人は誰もいなかった。1945年8月5日の広島は「本土決戦」に備えて、一億総玉砕という言葉が飛び交っていて、そのために子どもたちを強制労働の現場に送り込んでいた。12歳、13歳、14歳の子どもたちが建物疎開という愚かな無意味な悪質な詐欺の作業をやっていた。建物疎開が何かというと、焼夷弾が降ってくると町が燃える、町が燃えると金持ちの家とか軍の施設まで燃える。それは困る。庶民の家が燃えても、庶民が全部失っても知ったこっちゃないけど、軍の施設は守りたい。そのために貧乏人の家を貧乏人の子どもに壊させるのが建物疎開。で、7000人ほどの12~14歳の広島の子どもたちが、上から軍から命令を受けて、8月6日の朝8時に、現場に入って解体作業をやっている。その子たちが全滅なんです。 誰が殺した?もちろん、原爆による大量殺戮をやった米政府が殺したんだけど、でも、それはいわば日米共同演習。松井さんだって、責任から逃れることはできないんだよ。松井さんは「かけがえのない14万もの命」と言った。1945年8月5日に、もし僕がタイムマシンで戻って、桃源郷の広島に戻って、僕が広島の人たちに「みなさんの命はかけがえのないものです」と言ったらどうなる?憲兵が来て、僕が捕まってぶちこまれる。学校現場で「貴い命」という言葉は絶対言っちゃいけない言葉だった。貴い命、かけがえのない命なんて1945年8月6日の8時の時点で広島に貴い命なんて、一片もない。 貴い命があるとしたら、それは千代田区一番町1の1それだけなんだ。あとは貴くない。日本国民は貴い命じゃない。貴くなりたかったら、命を捧げて靖国神社に行くのがいいんです。貴い存在になりたかったら、1945年には、他国にいて、大量に人を殺して、国のために虐殺して、運良く死んで靖国神社にまつられたら、あなたは貴い存在になれるんです。それが唯一の貴い命になる道です。だから貴い命は大本営発表では放送禁止用語。言えない。1945年8月6日午前8時15分の時点で貴い命という言葉は言論空間には存在しない。安倍さんが「この貴い10数万もの命」と言ったけど、噓八百。思ってないし、本人も。僕らの命が貴かったら、初めから、福島県や福井県に原発は作らない。僕らの命が貴かったら、安保法制は通さない。僕らの命が貴かったら、一億総玉砕とか一億総活躍とか言えない。もし、僕らの命が貴いって、この人たちが思っていたら、ああいう「演出」にはならなかった。 […] 日本政府と日本の企業、広告代理店はみなさんが永遠に、被爆者や戦没者のことを上から目線で見るようにしかけてくる。広島の被爆者、長崎の被爆者、福島の被曝者、セミパランチスクでずーっと被曝に苦しんでいる人、こういった各地でもっともっと増えるヒバクシャを自分とは違う存在として見るようにしかけてくる。米軍の兵士たちがどうして、長崎や広島のヒバクシャと連携しなかったのか、どうして戦後あれだけの米兵が同じように放射能にさらされて被曝させられて、大連合ができなかったのかというと、米兵の一人一人の心理の中には、勝ち組と負け組という観念、これで戦争を終わらせた、大変なことを成し遂げたという勘違いにだまされて、それで現地に入ってみたら長崎の人と同じように被曝した。それでも、長崎の人の被曝と自分の被曝が同じと捉えると、自分たちがやられた、自分たちが負けた、自分たちが被害者となる。その線を越えたくない。そう思いたくない。 それをどこまで僕たちが意識するか。そこに自分たちが立てれば、歴史の認識を見抜くことができる。 安倍総理は8月14日に、8月6日のあいさつと関わる「70年談話」を発表した。 「日本では戦後生まれの世代が人口の8割を超えています。あの戦争にはなんら関わりのない私たちの子や孫に、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わすつもりはありません」 あの戦争にはなんら関わりのない子や孫。 マスコミがちょっとだけ騒いだのは、「謝罪を続ける宿命を背負わすつもりはありません」。でも、僕はここはどうでもいい。みんなが素通りする言葉に僕は衝突した。 「あの、戦争には、なんら、関わりのない、子や孫」。 僕はここにひっかかった。 あの戦争に何ら関わりのないものは、この地球上に一つもないんだ。あの戦争の影響は今も、世界中で続いている。なのに、安倍さん、あなたは総理大臣であることはあの戦争とは何の関わりもないというんですか?岸信介は満州の植民地化と関わりないんですか?あなたの副総理の麻生さんの財産は、あの戦争とは関わりがないんですか?朝鮮人の強制労働と何の関わりもないことなんですか?あの戦争と関わりのないことは一つもないんです。その最たるものが被曝。いま、福島で日本民族がむしばまれていることはあの戦争、あの原爆と直結しているんです。長崎に落とされた爆弾と同じ原理の装置で、原発が運用されているんだから。そして原発、核開発は同じ人脈、同じ顔ぶれで延々と続いている。自民党の一握りの人たちがずーっとそれを握っている。だから、安倍総理は、「気にしなくていいんだよ、忘れていいんだよ」といった。それは「忘れて被曝しなさい、忘れてみんな地獄にいきましょう。忘れて無人の地球のまわりをぐるぐる回りましょう」とそういう道筋を安倍総理は日本の未来として、示している。 […]   続きは アーサー・ビナード 「広島70年式典の言葉について」(2015年11月 滋賀県近江八幡市)

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鳥越氏、安倍首相を「世界中にうそ」と非難 福島第1原発「コントロール」発言で via デイリースポーツ

ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が12日、都内で東京都知事選(14日告示)に立候補すると正式に表明した。原子力発電政策についての考え方について問われた際、東京五輪・パラリンピック招致の際に安倍晋三首相が福島第1原発からの汚染水が「アンダーコントロール(管理下)」にあると述べたことを「世界中にうそをついた」と断罪した。 原子力政策全般については「微妙な問題」としつつ、東日本大震災を受けての福島第1原子力発電所事故は「とんでもない災害を背負い込んだ」と所感を語った。その上で、「今でも汚染水は解決していない。汚染水の問題はアンダーコントロールと世界中にウソをつきました。今でも汚染水をタンクに詰め込んで並べている」と主張した。 続きは 鳥越氏、安倍首相を「世界中にうそ」と非難 福島第1原発「コントロール」発言で

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【社説】 原発と新知事 日本中が見守っている via 東京新聞

 今国内で唯一原発が稼働する鹿児島県で、脱原発を掲げる新知事が誕生する。三反園訓さん(58)。「原発のない社会をつくる」という言葉の通り、鹿児島を“脱原発立県”のお手本にしてほしい。  「安全性が確保されていない原発は動かせない」。初当選した三反園氏の主張は明快だ。  告示前、反原発団体との間で候補者を一本化する際に交わした政策合意にも「熊本地震の影響を考慮し、川内原発を停止し、再調査、再検証を行うことを九州電力に強く申し入れる」などとある。  現職の伊藤祐一郎氏は福島原発事故のあと、全国に先駆けて、川内原発1、2号機の再稼働に同意した。国内で稼働中の原発は、今のところこの二基だけだ。  告示前の記者会見でも「1、2号機は、あと三十年動かし、その後は別のエネルギー体系に」と、すでに運転開始後三十年を過ぎた両機の“六十年運転”の必要性を示唆していた。 […]  三反園氏は「ドイツを参考に、鹿児島を自然エネルギー県に変身させ、雇用を生み出す」と語っている。脱原発による雇用喪失の不安を抱える立地地域とよく話し合い、情報を広く共有しながら、具体化を進めてもらいたい。  日本で唯一原発が稼働中の鹿児島県を、日本で初めて脱原発へとスムーズに移行したモデル県にしてほしい。  三反園氏の言うとおり、知事に稼働中の原発を止める法的な力はない。しかし、停止した原発を再稼働させるには、地元首長の同意を取り付けるのが慣例だ。  川内1号機はことし十月、2号機は十二月、それぞれ定期検査に入って停止する。  検査が終わって再稼働という段階で、新知事はどのような判断を下すのか。他の原発立地地域のみならず日本中が見守っている。 全文は 【社説】 原発と新知事 日本中が見守っている

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都知事選増田寛也候補 東京電力ホールディングスの取締役だった via Nitewatch

自民党東京都連が擁立を目指している増田寛也元総務大臣。2016年4月1日に持株会社体制に移行し、「東京電力株式会社」から「東京電力ホールディングス株式会社」に社名変更した同社の取締役を務めていることが判明した。 2年前に就任 2014年3月、政府と東京電力は東電の社外取締役として旧建設省官僚から1995年に岩手県知事に転身、3期12年務めた増田寛也元総務相(62)を起用する方針を決めた。 […] 2年後、「東京電力ホールディングス株式会社」となった現在も、役員名簿に増田寛也氏の名前と役職(取締役)があります。   全文は 都知事選増田寛也候補 東京電力ホールディングスの取締役だった

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<参院選>東北 自民圧勝に異議 via 河北新報

【解説】第3次安倍政権発足後、初の大型国政選挙となった第24回参院選は、東北6選挙区(改選数各1)で野党統一候補が自民党候補を次々と倒した。全国で与党圧勝の流れが形成される中、東北の有権者は異議を申し立てた形だ。 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が道半ばの岩手、宮城、福島で与党が敗れたことは政権にとって打撃だ。政府が「復興加速」を説きながら、地域再生が進まない現実との乖離(かいり)に、被災者は冷ややかな視線を向けた。 6選挙区で共闘した野党は、福島で現職閣僚を破ったほか、山形や「小沢支配」を土壌とする岩手で終始リード。宮城では現職同士の争いを制した。 野党は経済政策「アベノミクス」を徹底批判した。東北は少子高齢化の急加速で個人消費が停滞、景気回復の循環に力強さを欠く。先行き不安を巧みに突く戦術は東北の有権者に有効だった。 環太平洋連携協定(TPP)への攻撃も一定の効果を生んだ。日本の食料基地である東北には、TPPへの反発が根強く残る。野党は保守の岩盤とされた農村部に漂う不満の受け皿にもなった。 全国に先駆けて宮城で共闘を構築するなど、野党のスクラムは強固だった。安全保障関連法の廃止を求める学生、市民団体との連動も相乗効果を生んだ。 自民は秋田で独走したが、5県では厳しい戦いを強いられた。党本部は安倍晋三首相ら幹部級を東北に続々投入する総力戦を展開。各業界の締め付けを徹底したが、野党共闘の勢いをそげなかった。 続きは <参院選>東北 自民圧勝に異議

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原発事故避難者への住宅支援の継続を via 女性会議 I 女のしんぶん

来年3月、国は福島原発事故の自主避難者への住宅支援(唯一の経済支援)を打ち切ろうとしている。「年間20ミリシーベルト以下なら大丈夫」と期間を促し、帰らなければ支援を打ち切るとうのだ。原発事故被害者なのに「避難者」ですらなくなる状況に追い込まれている。 埼玉県在住のライター吉田千亜さんは、『ルポ 母子避難 −消されゆく原発事故被害者』(岩波新書)を出版。福島県外に避難した人たちを、支え、寄り添ってきた記録である。「子どもの健康を守りたい」と、様々な困難に耐え奮闘する母親たちへの温かい視線と、正確に冷静に、この理不尽を訴えようとする姿勢に心打たれる。ご本人に話を伺った。 奪われたものの大きさ 帰還政策が強行される中、このままでは避難している人たちのことが一切残らない、歴史から消えてしまうと感じた。記録を残し、住宅支援の打ち切りを何とか止めたいと思い、この本を書いた。「自主避難」というけれど、「あなたも同じ選択をしませんか?」と問いたい。共感し、この問題を一緒に考える人が増えない限り、2017年3月に住宅支援が打ち切られたら、本当に絶望する人が出るのではないかと心配だ。 […] 消される「避難者」 帰還政策と批判してきたが、実のところ、国にとっては「避難者」という存在がなくなればよく、帰ろうが、どこに行こうが関係ないのではと思う。借上住宅の供与は、災害救助法による避難登録をしているからで、登録した住所から移動した時点で「避難者」ではなくなる。つまり原発事故と関係ない「移住者」となり、避難者の数には入らなくなる。国はオリンピックまでに(原発事故を)終わりにしたいのだ。 […] ある福島市のお母さんは「”復興”と、子どもを守ることを別にして欲しかった」と言った。学校給食のお米にしても、初めは県外産だったが、2014年くらいから地元のお米を使うようになった。結局、子どもに被ばくを強いて、復興の象徴に使ってしまったのだ。 原発事故では多くの言葉が歪められた。「絆」「復興」「風評」「復興の加速」…極めつけが「オリンピック」。希望の言葉で被害を隠そうとする欺瞞が広がった。どうしても原発事故災害を終わりにするためには、国は「オリンピック」が必要だったのだろう。 […] ぜひ、皆さんが住む自治体に問い合わせてほしい。「避難者の住宅支援が打ち切られるそうだが、うちの自治体に避難している人たちはどうなるのか?」と。住民に気にしている人がいるというメッセージが伝わることが大切。それが世論作りにつながる。住宅支援打ち切りに反対して何十万も署名を集めたが、変わらないままだ。できることはなんでもしていきたい。 全文は 原発事故避難者への住宅支援の継続を

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総理大臣官邸は「炉心溶融」の隠ぺいを指示したのか? 元内閣審議官が明かす舞台裏と真相 via Yahoo!ニュース

堀潤 | ジャーナリスト/NPO法人8bitNews代表 2016年7月2日 8時29分配信 「炉心溶融」の公表がなぜ事故から2ヶ月以上経ってからのことだったのか。先月、東京電力の第三者委員会が報告書を公表し、東京電力の広瀬直己社長は「当時の社長が炉心溶融という言葉を使わないよう指示していたのは隠蔽ととえられても仕方がない」と謝罪した。 一方で、報告書は「当時の清水正孝社長が、会見に臨んでいた武藤栄副社長に対し、東電の広報担当社員を通じて『炉心溶融』などと記載された手書きのメモを渡させ、「官邸からの指示により、これとこの言葉は使わないように」という旨の内容の耳打ちをさせた経緯があり、この事実からすれば、清水社長が官邸側から、対外的に「炉心溶融」を認めることについては、慎重な対応をするようにとの要請を受けたと理解していたものと推認される。」 と指摘し、「炉心溶融」の公表が遅れた原因の一つは、当時の総理大臣官邸からの指示だった可能性を示唆した。 ところが、報告書の公表を受け、菅直人元総理や枝野幸男元官房長官ら当時の政権幹部はこれを否定。先月30日、民進党として東京電力や第三者委員会に対し、代理人弁護士を通じて謝罪と撤回を求める抗議文書を送付する事態に発展している。 そもそも、第三者委員会は、官邸側からの指示とされるメモの存在について報告書の中で「清水社長や同行者らから徹底したヒアリングを行ったが、官邸の誰から具体的にどのような指示ないし要請を受けたかを解明するには至らなかった」と説明しており、 菅元総理や枝野官房長官など、当時の政権幹部らへの聞き取りを行って指摘をしているわけではない。 一体、総理大臣官邸と東京電力との間に当時どのようなやり取りがされていたのか? 8bitNewsでは、核心を知るキーマンの一人に独占インタビューした。原発事故当時の内閣審議官で、総理や官房長官らの様子を総理大臣官邸で広報担当者として直接見聞きしてきた、下村健一氏を取材。「炉心溶融」が東京電力で禁句として扱われるようになっていった過程が見えてきた。 官邸からの圧力は本当にあったのか?元TBS報道キャスターというジャーナリストの観察眼で内幕を目撃していた下村氏の証言から、「炉心溶融」隠ぺいの舞台裏を明らかにする。   ■「不都合でも隠すな、不確かなら喋るな」共有された総理大臣官邸のスタンス 下村氏はインタビューの中でまず、総理大臣官邸からの東京電力への直接的な隠ぺい指示の可能性を否定。伝言ゲームと忖度(そんたく)による東京電力と総理大臣官邸、そして原子力・安全保安院との間に生じていった「ズレ」を証言した。 (堀) 当時の情報発表の方針について、総理大臣官邸ではどのような認識で行っていたのかまず教えてください。 (下村) 当然あの時は、誰であっても一番怖いのは「炉心溶融」だというような大雑把な認識がありますから「炉心溶融なんですか、これは?」というのは当然、記者会見でも一番の焦点の質問の一つ、ですよね。だから答え方として、「(我々だって)わかったら説明したいよ」というのが官邸の(本音の)スタンスでした。 当時、事故直後ぐらいから、菅さんと枝野さんが我々広報の人間に向かっても言っていたのは、この2つの原則でいくからなというものでした。それは「不都合でも隠すな。不確かなら喋るな」。とにかくこの2つで行くからな、と。 つまり、今まで続けてきた原子力安全神話からすると不都合なことであっても、今までの国策から矛盾してしまうからといっても、「言わないでおこう、とすることはしない」というのが一つ目の原則ですね。不都合でも隠すな。そして、2番目が「不確かなら喋るな」。これはもう我々メディア側にいた人間にとっても、それはそうだよねと思いましたから、なんでですかとは誰も言わない。そうだよなと。(大混乱の)今こそ、一番確証を得られた事だけを喋るべきだなと思ってましたから。 で、炉心溶融に関しては、2番目の原則の方に当たったわけですね。「本当にわかりません」という東電の説明に対して、じゃあしょうがない、わかったらちゃんと発表しましょう、今は「その可能性もある」という事だけを正直に発表しましょうと、そういう事です。   ■官邸が求めたのは情報の「共有」、しかし、東京電力は情報公開には「了解」が必要と判断 「不確かなことは喋るな」という原則は、東京電力と総理大臣官邸の間にも様々なズレを生じさせていったようだ。 […] (堀) 官邸は情報発表に関して、事前の了解を得るよう東京電力に求めましたか? (下村) (第一原発の爆発の写真が、官邸の知らないうちに公開されたことについて)官邸は、こんな大事な時に情報が共有されていないってことが不快だった、わけです。多分、清水社長側はそれを言われた時に「その写真を出したことが不快だ」と官邸が思っていると勘違いしたのではないでしょうか。そこから、「ズレ」が始まってるんですよ。 とにかく官邸は、「不都合でも隠すな」というのが第一方針でしたから。前もって状況を把握さえしていれば、「この写真は出さないで」とは絶対言わなかったはずなんですね。だから、そこでまず第一ボタンの掛け違いが起きてしまった、ということですね。 この後、清水社長が本店に戻ってから「今後の東電のプレス発表は事前に官邸の了解を得るように」という指示をしている。ここで「了解」という言葉が登場するわけですよね。これは相当大きな分水嶺というか、分かれ道になってしまったと思うんです。官邸としては、「事前に知らせろ」「共有しろ」ということだったのですが、「了解」という言葉に伝言ゲームで変わってしまった、瞬間的に。「了解」というのは「いいですよ」ということですよね。いいか悪いかを官邸が決める、ということですよね。そんなことは、官邸は求めてないわけですよ。 例えば官房長官の記者会見で、記者から「東京電力が今こう言う発表しましたけど」と聞かれ、「えっ、私それ知りません」と官房長官が言う状況は、(一般論として)まずいわけですよ。ああいう中で、ちゃんと全体をコントロールしなきゃいけない時に、知ってる情報が(各プレーヤー間で)ばらばらだったらいかんっていうのは、もうこれは当たり前の話ですよね。だからそこを揃えようね、ということまでが官邸側からの要望だったんだけども、それが「事前に了解を得ろ」という指示に変わってしまった。これによって東電側は、「官邸から了解得ろと言われたから」と社長から言われれば、当然そこから下の人は、「あ、そうなんだ、じゃあ官邸がいいと言ったことしか出したらいけないんだ」という風に思いますよね。そこでズレていったんだと思います。   ■枝野官房長官は知らなかった「炉心溶融」に言及した保安院会見担当者の交代劇 報告書は、官邸からの指示を示唆する事柄として、3月12日の保安院審議官の交代劇についても指摘をしている。 […] この交代劇に関しては、一般でも「炉心溶融について言及した結果、審議官が交代させられた」国からの圧力を象徴するシーンだとして論じられることが度々あった。報告書ではこうした交代劇を見た東京電力側が、「炉心溶融」という言葉の取り扱いについて了解が必要だと判断する一つの要因になった可能性を指摘している。 圧力はあったのか?下村氏は舞台裏をこう証言した。 (堀) … Continue reading

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“福島の魔女狩り”に加担しないためには?「福島第一原発廃炉図鑑」開沼博さんに聞く via Huffington Post

[…] 「百科全書は魔術語りに対抗して生まれた」 ――“図鑑”と聞くと、子供向けの事典が思い浮かびますが、『福島第一原発廃炉図鑑』は400ページにも及んでいますね。 この本をつくるにあたり、まず浮かんだのは「図鑑」というタイトルでした。単に、絵や図表をたくさん盛り込みたいという理由からではなく、18世紀後半につくられた『エンサイクロペディア(百科全書)』の思想が頭にあったからです。 当時の社会は、産業革命や近代的な科学が急速に発達する一方で、旧来の既得権益・慣習や教会など宗教的権力による支配が強い状況にありました。それは「魔術」が支配する社会であったと言っても良い。どういうことかというと、天災が起きたり伝染病が流行ったりすると、「神の怒りによるたたりだ」とか「呪術師がこの現象を引き起こした」などの“魔術的ワード”が語られ、「ひたすら祈る」「生け贄を捧げる」「魔女狩りをする」などが対処方法として行われていました。 これに対して、『百科全書』をつくった人たちは、学術の力をもって魔術の力を「除霊」しようとした。社会のいたるところに遍在するようになっていた膨大で高度な科学的知見は、タコツボ的にバラバラに専門家の中でのみ流通していたので、普通の人には届かなかった。しかし、これを1カ所に集めて編集し、可能な限り誰でも手に取り理解できるようにした。そうすることで教会や慣習に都合のいい旧来型のやり方でことが進む実状を変えようとした。これが『百科全書』のコンセプトであり、本格的な近代化やいまは普通になっている「科学を前提とした社会」の構築にとって欠かせぬ事件だったわけです。 「科学を前提とした社会」とは、先の例に沿って分かりやすく言えば、「このウイルスが、こういう条件のもとで感染した」とか、「山火事が広がったのは、この部分の木を切っていなかったからだ」と科学的な解決をする社会のあり方です。これをもって、“魔術的な語り”をする人に、「今わかってきている科学的合理性に基づけばこう言える(あんたの言っていることはデタラメ)」と反論しようとし、また、対抗できる人を増やそうとしたんですね。 しかし、現代においても「魔術」は完全になくなったわけではない。オウム事件もスピリチュアルブームもその現れです。そして、福島第一原発の廃炉をめぐっても、「魔術的な語り」が溢れています。「がれきが散乱するぐちゃぐちゃの原子炉建屋」「稼働していない多核種除去設備(ALPS)」などの固定されたイメージのまま、科学的な根拠を抜きに自分の意見(オピニオン)だけを述べてみたり。さらには、「巨大な力が裏で働いて、情報を隠蔽している」「◯年後には人がバタバタ死に始める」といった、要は「あそこには魔女がいる」「呪いがある」と言っているのと同構造の魔術語りが溢れます。 魔術語りの背景には不安と無知がある。しかし、そんなデタラメが、被災地はもちろん広い範囲で、風評被害をはじめ、様々なかたちで弊害になっています。福島における「脱魔術化」を進めること。そして、廃炉というテーマで点在する情報を体系化し、知識の枠組みを示すこと。それが、この本をつくった理由です。 「いまでも何かあったら、福島第一原発は再び危機的な状況になりえると思うか?」に、どう答える? ――廃炉に関する状況は、東京電力や政府のほか、新聞やテレビでも頻繁に報じられています。しかし、あまりにも情報が多くて、ついていけない。だから、「もういいや」と諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。 そうですね。3・11まわりを追っていると、「情報が隠蔽されている」「情報公開が進んでいない」という語りをよく聞きますが、起こっている事態の背景にあるのが全く逆のことであるのに気づいていない人も多いでしょう。 事態を混乱させているのは「情報不足」ではなく、明らかに「情報過多」です。福島第一原発やその周辺地域に関する情報を少しでも調べれば、ネットで公開されているだけでも膨大な書類、データが存在していることに気づきます。放射線の状況、働いている人の労働環境、周辺地域がいかに急速に変化し続けているのか。 ただ、私たちの多くはそんなことは知らない。調べたこともない。それなのに「情報が足りない」と言う。これは私たち「受け手/オーディエンス」が情報の洪水の中で溺れていることを示しています。溺れて必死にもがきながら「水をくれ」と叫んでいる。一方、情報の「送り手」たる東電や省庁側は「現状、知りうる情報は細かく全部ネットで公開しています」と言う。これでもかというぐらいに水を放出しているわけです。 一言で言えば、情報がいくらあるからと言って、それが知識として伝わるかは別だということです。見る側に伝わっていないなら、伝えたことにならないですよね。それらの情報を「送り手」と「受け手」の間にたって、第三者として整理することも、この本でやりたかったことです。 例えば、「いまでも何かあったら、福島第一原発は再び危機的な状況になりえると思うか?」という質問に、どんな情報をつかって、どう科学的に答えられるかを考えてみましょう。『福島第一原発廃炉図鑑』では、「廃炉を知るための15の数字」を挙げ、それぞれの数字を知ることで何がわかるかを紹介していますが、このなかの、「福島第一原発1〜3号器の原子炉を冷却するために、1時間あたり何㎡ほどの水が入れられているか」という数字がヒントになります。   続きは “福島の魔女狩り”に加担しないためには?「福島第一原発廃炉図鑑」開沼博さんに聞く

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電力9社の株主総会、今年も「脱原発」提案 否決見通し via 朝日新聞

原発を持つ大手電力9社の株主総会が28日午前、一斉に始まった。4月に電力小売りの全面自由化が始まり、電力会社を取り巻く環境は変わりつつあるが、各社首脳は改めて原発の必要性を強調。今年も9社すべてで「脱原発」を求める株主提案が出されたが、いずれも否決される見通しだ。 9社の先陣を切って川内原発1、2号機(鹿児島県)を昨年再稼働させた九州電力。瓜生道明社長は「再稼働や燃料費の大幅な下落で黒字を確保することができた。玄海原発(佐賀県)の早期再稼働に向けて取り組む」と説明した。関西電力は高浜原発3、4号機(福井県)を今年再稼働させたが、大津地裁の仮処分決定で運転差し止めを命じられた。八木誠社長は「地元を始め、社会の理解活動に全力を尽くす。原発は経済性や環境問題の面で重要な電源。早期の再稼働で一日も早い電気料金値下げを実現する」と語った。 東京電力ホールディングスの広瀬直己社長も「重要な経営課題である柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向けた対応を着実に進める」と主張。福島第一原発事故で「炉心溶融」の公表が遅れた問題については「社会の皆様にご迷惑とご心配をおかけした。二度と起きないよう再発防止を徹底する」と謝罪した。 この日、9社には計73件の株主提案があり、多くが原発からの撤退など「脱原発」を求めた。これらの提案の可決には総会に出席した株主が持つ議決権の3分の2以上の賛成が必要。いずれも否決される見通しだ。 九電株主「震災で屋内退避不可能」 九電の株主で熊本県水俣市の永野隆文さん(61)は28日朝、株主総会の会場前で他の株主らに「脱原発しかない」と訴えた。 熊本地震では家屋被害は十数万棟にのぼり、余震の不安から今も車中泊を続ける人がいる。その経験から、「震災が起きれば屋内退避など不可能で、原発事故の避難計画は役に立たない」と指摘する。 東電の株主総会の会場前では、「脱原発・東電株主運動」のメンバーらがチラシを配った。   続きは 電力9社の株主総会、今年も「脱原発」提案 否決見通し

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