原発の重大欠陥疑惑を追う…大問題になったフランス。話題にならない日本 via 日刊SPA!

フランスの原発で、日本製の欠陥部品が使われていることが判明。フランスでは大問題になっている。しかし日本ではほとんど話題になっていない。そこで専門家を直撃、この問題がどれだけヤバいのかをリポートする!

原発大国フランスで、原発12基が、緊急点検のために停止させられるという異常事態になっている。蒸気発生器や圧力容器などの原発の最重要部品の鋼材の強度不足が発覚したためだ。問題は、この強度不足の部品を提供した企業「日本鋳鍛鋼」は、日本の原発にも部品を提供しているということだ。

日本の原発でも、強度不足の部品が使われている可能性があるのだが、原子力規制委員会は書面上のデータだけで「問題なし」としてしまっている。

日本鋳鍛鋼の供給した鋼材を使っている原発は、全国で17基。その中には、現在稼働中の川内原発1号機と2号機、稼働40年を超える老朽原発である高浜原発1号機と2号機も含まれている。問題は、日本鋳鍛鋼だけではない。原発用の鋼材を供給している日本製鋼所も、ASN(フランス原子力安全局)から強度不足があるのではないかと調査の対象になっている。日本鋳鍛鋼と日本製鋼所のいずれか、あるいはその両方からの鋼材を使用している原発は40基となり、現存あるいは建設中の国内の原発のほとんどを占めることになる。さらに日本製鋼所の鋼材は、各国の原発に使われており、鋼材強度不足スキャンダルはさらに拡大していく可能性もあるのだ。

 フランスでは大問題となり、連日、テレビや新聞、雑誌などで報じられている原発の強度不足問題。ようやく国会でもこの問題が追及され始めた12月9日、衆議院の原子力問題調査特別委員会で初鹿明博衆議院議員が規制委の田中俊一委員長に質疑を行った。田中委員長は「検出されたのはブランク材(素材)からで、(炭素が濃い部分を)削り出す前のものであれば問題ない」としたものの、問題の鋼材が削り出した前のものか後のものかは「わからない」と認めた。

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