54年“原爆マグロ”パニックでセリ中止/築地物語 via 日刊スポーツ

(抜粋)

3月1日、米国がビキニ環礁で行った水爆実験に遭遇し、死の灰を浴びた第五福竜丸は14日、焼津に入港した。放射能検査されている間にマグロ43匹、サメ28匹が築地に出荷された。焼津からの連絡で16日のセリ前に隔離したが、市場はパニックになった。

場内を洗浄車が回り、マグロ、サメは場内の片隅に埋められた。しかし、不安は高まり、19日にはマグロのセリが中止になる事態に発展した。20 日、対策本部が設置され、すべてのマグロをガイガーカウンターで検査し、鮮魚店やすし店は店頭に「放射能検査合格マグロ」と書いて安全をアピールしたとい う。放射能検査は12月末まで続き、マグロ3108匹(120トン)が処分された。

築地市場の正面入り口脇には「この一角に埋められ廃棄されました」と書かれたプレートがある。96年、地下鉄の工事で埋められたとされる場所を掘 り起こしたが、何も出なかったというミステリーもあった。「築地市場で起きた大きな事件の1つですが、どこに埋められたか正確には分からない。長く築地に 勤めた人も言うことが違っていて確証をもってここに埋められたと言えないんです」(永渕恒幸検査課長)。

全文は54年“原爆マグロ”パニックでセリ中止/築地物語

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