(東日本大震災3年)「五輪、復興に逆風」6割 被災42市町村長へ朝日新聞社調査 via 朝日新聞

(抜粋)

アンケートは、津波に襲われた3県の沿岸自治体と原発事故で避難区域が設けられた福島県内の自治体の首長を対象に実施。東京五輪の影響については「ややマイナス」が最も多い23人で、「大いにマイナス」も2人いた。

これら計25人には選択肢を挙げて理由も尋ねた(複数回答可)。「資材や人手の不足に拍車がかかる」は全員が選んだ。福島県新地町の加藤憲郎町長は「復興工事の施工管理などの技術者が少なくなることへの懸念がある」と答えた。

「大いにプラス」は2人、「ややプラス」は11人で、合わせても3割強の13人どまり。「ややプラス」と答えた宮城県松島町の大橋健男町長は「観光客が増える」、福島県双葉町の伊沢史朗町長は「開催に向けて国が原発被災地の復興にいっそう重点を置くことに期待する」と答えた。

(略)

事業費が5千億円近い五輪会場の建設は、すでに始まった。

近代5種の「武蔵野の森総合スポーツ施設」は2月に着工。新国立競技場は15年度から、バレーボール会場「有明アリーナ」など6施設は16年度から、と続く。首都高に4兆円、三つの環状道路に2兆円。インフラ整備も加速する。

ゼネコンは力が入る。

清水建設は副社長をトップとする連絡会を立ち上げた。「五輪関係だけで5年間で1200億円、受注できそうだ。全社的には16年度が受注のピークになるだろう」(経営企画部)

竹中工務店は特別チームを結成。大成建設は担当役員をあて、競技施設や宿泊施設の営業に力を入れる。

■復興住宅の完成に遅れ

原発事故福島県大熊町の住民約2千人が避難する同県会津若松市。県が造る復興住宅の受注業者が2月末、やっと決まった。

県は昨年12月に8業者から見積もりをとったが、その金額が県の設ける上限を超え、不調に。今年1月に上限を引き上げたが、やはり決まらなかった。

原因は資材や人件費の高騰だ。たとえば生コンクリート1立方メートルの地元の実勢価格は1万2千円に上昇。予定価格のもとになる単価は2月に1700円上げたが、1万円にすぎない。

地元の建設関係者は「示される価格が、実勢価格の高騰に追いついていない。東京五輪が近づくと差は広がりかねない」とみる。

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