あの日、社会は大きく変わるだろうと思った。変わらざるを得ないだろうと信じた。
「これほどのこと」が起こったのだから・・・と
数多くの人がそんなふうに確信したのではないでしょうか。
いま『3.11から10年』という言葉が溢れています。そう、10年が経ちます。
いったいあの日から、何が変わり何が変わらなかったでしょうか。
人々の悲しみは薄れたでしょうか。悔しさは、苦しさは、救われたでしょうか。
福島は変わらず原子力緊急事態宣言のただなかにあります。
2月13日に起こったM7.3の地震は、多くの人に当時の恐怖を蘇らせ、線量計を確認させ、
廃炉作業中の福一のライブカメラから目を離せず眠れない一夜を過ごさせました。
大きく掲げられた『復興』は、私たちを前向きにさせるためだったのでしょうが、
右向け右の『復興』にならえない人の言葉をかき消し、気持ちのやり場をなくすものでした。
そして、「仕方ない」というつぶやきとともに諦めることを強いました。
私たちは、そんな『復興』は受け入れがたいという思いから、
昨年1年間、「『仕方なし復興』に抗って風を起こす」というテーマを掲げました。
「風を起こそう」と構想したさまざまな企画は新型コロナウイルスによって実現がかなわなくなってしまいましたが、
原発事故後をなぞるような混乱のなかで、
あらためて「何が変わり、何が変わらなかったのか」を考えさせられました。
時薬(ときぐすり)では癒せないものを抱えながら、「10年」が経とうが経つまいが、日々は変わらず繰り返されていきます。
でもその日々のなかで、私たちがどんな未来を描き、行動していくかによって社会の歩みは変わっていくはずです。
そして未来を語ることのスタートはいつだって、過去のあやまちと現在の生き方を問い直すことでしょう。
皆さんと一緒に考える機会を持つため、3日間のオンライン公開ミーティングを開催します。
[…]
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