原発事故と向き合う岩手の人々… 被災地10年目の歩み<岩手県> via FNNプライムオンライン

岩手県内には福島第一原発を撮り続ける写真家や、いまだ出荷制限を余儀なくされている原木シイタケ農家など、東日本大震災の原発事故と向き合う人がいる。

(略)

小原さんは同じく原発事故のあったチェルノブイリも取材している。

写真家 小原一真さん

「甲状腺の病気を抱えたマリアという女の子の撮影をした。事故の4カ月後に生まれて、お腹の中で被ばくした可能性がある。最終的には橋本病という診断がされるが19年かかっている。あと9年経った後に原子力発電所事故を結び付けるイメージ」

30年余りが経つ今も、事故のその後は続いていたという。

写真家 小原一真さん

「現在進行形で抱えている人たちがいるという事実を、見る人も発信する側も認識として持っていく必要がある」

原発事故からまもなく10年。岩手で事故の影響が報じられることは少なくなった。

(略)

原木シイタケ生産者 佐々木久助さん

「問題なのは買っている原木の価格が4倍している。証明できるものは東京電力に賠償請求をする」

気を遣う栽培の管理に賠償請求という、これまで必要の無かった作業が出てきたため、地域の多くの生産者たちは辞めていったという。

Q:生産者は事故前と比べてどれくらい?

原木シイタケ生産者 佐々木久助さん

「1割」

Q:残りの9割は?

原木シイタケ生産者 佐々木久助さん

「(生産を)辞めた。事故の大きさが大きいゆえの不安と、本来やらなくてもいい いろんな労力を多用しないと、だめだから。それでも作らなければという思いに至った人が、今やっている」

県では現在も年に1万件余り、農林水産物の放射性物質濃度を検査している。

(略)

原木シイタケ生産者 佐々木久助さん

「除染した表土の落ち葉や地表5センチ分くらいの土が入っている。これをどうするかが国で決まっていない。簡単には終わらせないという状態。その中で向き合って生産行為をしている」

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