東御市羽毛山に建設中の木質バイオマス発電所について市民説明会を求める「木質バイオマス発電チェック市民会議」が、24日「設立総会」を東御市中央公民館で開いた。約40人が参加した。
同発電所は大手ゼネコン清水建設㈱=東京=が昨年6月、同発電事業を行う同社100%出資の事業会社、信州ウッドパワー㈱=隂山恭男社長=を設立。
準備を進め、同年11月に羽毛山工業団地を分譲する東御市と土地売買契約を締結、工事に着工。2020年5月に竣工、稼働を予定している。
地元住民への説明不足や同発電所が環境へ与える影響を危惧する市民有志が4月から「木質バイオマス発電を学ぶ会」として、有識者を講師に学習会を各地で開き、市民説明会を求める署名活動などを行っている。
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同会事務局の原沢美香さん(55)は「東信地域の立木しか使わないとしているが市民は確かめることができない。学習会では、福島第1原発事故で汚染された木材がチップ化されて流通する懸念や燃やすと濃縮されることなど学んだ。業者と市と市民団体が稼働後に守るべき協定書、覚書のようなものを結ぶことが重要で市民の目で監視していく必要がある」と話す。
同会は5月に花岡利夫東御市長宛に市民説明会を求める要望書を提出。
市は「地元区や近隣区長への情報提供など周知していた」ことを理由に市民説明会の開催は考えていない-と6月に回答。
同会は市や議会事務局に対し「地元区や近隣区長への情報周知」に関する情報開示請求を行っていた。
設立総会では、先だって開示情報の内容の報告や代表など選出を行った。次に、行政の見張り番を果たす「オンブズパーソンチーム」、環境保全三者協定を結ぶための「協定案作成チーム」、立木や焼却灰のセシウム濃度など計測する「検査チーム」の3つのチームづくりを行った。
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