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原発を続々輸出、ロシアの狙いはどこに 元ロスアトムの専門家に聞いた via Globe +

「核の夢 二つの世界」連続インタビュー①
世界一の原発輸出大国ロシア。国営原子力企業ロスアトムは政府と一体となり、資金支援とセットで新興国などに積極的に原発をセールスしている。一方、欧米には、原発をてこにしたロシアの影響力拡大や、事故のリスク拡大への不安も広がる。ロスアトムで約20年間働いた後、原子力コンサルタント業を営むアレクサンドル・ウバロフにロシアの狙いを聞いた。(聞き手・構成=大室一也)

(略)

――輸出に力を入れるのはロシア国内の市場が飽和状態だからですか。
昔は電力需要が増え続けると思われていたので、たくさん原発が造られた。でも需要が思ったほどなく、電力が過剰になった。ただ、これは一時的な問題だと思う。今後は経済的に非効率な原発も閉鎖されていく。10年、15年経てば、ロシア国内でも新しい原発が建てられるようになるだろう。
今のロシアの原子力産業の主な課題は、(投入した以上のプルトニウムができ、それをさらに燃料に加工して使う)核燃料サイクルを完成させることだ。高速増殖炉は将来に不可欠で、ロシア中部のベロヤルスク原発に、BN600、BN800が1基ずつ稼働している。日本の高速増殖炉「もんじゅ」が廃炉となったのは、残念な結果だった。

(略)

――原発輸出はインフラ整備から原子炉建設、燃料供給、廃炉まで長期間、場合によっては100年近く金を稼げるビジネスになります。
いい質問だ。例えば私が原発を造り、あなたがお金を払ったとする。「ありがとう、さよなら」と言った後、あなたは米国の原子力企業ウェスチングハウスに原発の保全を依頼することができる。市場経済だから、100年間その国が束縛されることはない。もちろん100年間契約を続けたいが、約束してもらえるわけではない。競争は厳しく、我々も闘わなければならない。

(略)

――核エネルギーはロシア人にとってアイデンティティーと言えますか。
その言い方は、ちょっと強すぎる。バレエやウォッカは誇りにしているが。

――それでは誇りですか。
専門家として「はい」と言える。チェルノブイリ事故のつらい経験をし、教訓を得た。誇りを持てる理由は、事故後、能力を高めた原発を造ったからだ。

アレクサンドル・ウバロフ1965年生まれ。「ロシアの原発発祥の地」オブニンスクの学校で原子炉の設計を学んだ。1983~2005年、国営原子力企業ロスアトムで放射線測定などに従事。退職後、オブニンスクで原子力コンサルタント業「アトム・インフォセンサー」を立ち上げた。ロスアトムの元エンジニアなど社員は約10人。インターネット上で原発関係の情報を集めた「新聞」も発行している。

全文は原発を続々輸出、ロシアの狙いはどこに 元ロスアトムの専門家に聞いた

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