東北・山火事 福島浪江 消火活動難航、鎮火の見通しなく via 毎日新聞

宮城、岩手、福島3県で発生した山火事は9日、延焼中の岩手県釜石市と福島県浪江町で空と陸からの消火活動が日没まで続いた。気象条件に加え、浪江町では堆積(たいせき)した腐葉土の影響などから難航し、鎮火の見通しはない。

 釜石市平田(へいた)で8日発生した山林火災は、焼失面積が約400ヘクタールに拡大。火勢は一時、集落に約300メートルまで迫り、山中の神社のプレハブ小屋の一部を焼いた。

 原発事故に伴う「帰還困難区域」の福島県浪江町井手で起きた山林火災は、発生から丸10日たっても消えず、焼失面積は50ヘクタール以上。県によると、消火を阻む要因は、強風や乾燥に加え「広い範囲に積もった腐葉土」。ヘリからの散水で表層の火を消しても、落ち葉や腐葉土の中で火がくすぶり続け、一晩たつと再び表層も燃え始めるという。一方、8日に住宅など9棟を全焼し、山林にも延焼した同県会津坂下町の火災は9日に鎮火した。

 8日夜に鎮火した宮城県栗原市の山火事は、住宅など11棟の他、山林など約5ヘクタールを焼き、火元とみられる付近でたき火の跡が見つかった。【小鍜冶孝志、尾崎修二、山田研】

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