原発推進の現職4選 亡き母遺志受け”反対” 女性が獲得した”34票” 北海道函館市 via ホッカイドウニュース

北海道函館市から、津軽海峡を挟んで建設中の青森県、大間原発。地元、大間町で1月15日、投開票が行われた町長選挙に、原発反対の女性が挑みました。函館市民が見つめた戦いの結果は。

函館市民のデモ:「大間原発”おおま”ちがい!」

1月15日、函館市で行われた、大間原発に反対するデモ。函館市民ら約30人が参加し、建設中止を訴えました。

函館市から約23キロの位置で建設中の大間原発。その地元の町長選挙に、原発反対を掲げた女性が出馬しました。

熊谷厚子さん:「熊谷厚子です。よろしくお願いします」

2016年まで、北海道北斗市に住んでいた熊谷厚子さん(62)。生まれ育った大間町から、原発をなくそうと立候補しました。

(略)

熊谷さんが暮らしているのは、原子炉建屋から約250メートルの、原発敷地に囲まれたログハウスです。

このログハウスは、「あさこはうす」と呼ばれ、原発建設に反対していた熊谷さんの亡き母「あさこさん」が、土地買収に応じず建てたもの。熊谷さんは、遺志を受け継ぎ、2016年、町に戻りました。

熊谷厚子さん:「(事故が起きれば)大変なことになる。全国、世界にまで影響を及ぼす」

(略)

一方の熊谷さんは、一人娘と数人の知人の手伝いだけ。原発の仕事が多い町で、支援はありません。ポスターも告示当日に完成しました。

熊谷厚子さん:「Q.出馬は弟に? 言っていないです。とんでもないことになるので」

家族も分断しかねない決断。立候補するかどうか、直前まで悩んだといいます。

選挙管理委員:「ポスターはこれですか? ラミネート加工していますよね。紙の質にも規定があって…」

選挙は、細かな規則にのっとり進められます。職員に教えてもらいながら、出馬手続きを終えました。

熊谷厚子さん:「身が引き締まりますね。がんばらなくっちゃ」

選挙活動では、小さな拡声器を持って歩き回りました。5500人あまりの町。人通りも少ないですが、懸命にアピールします。

熊谷厚子さん:「自立した、まちづくりを目指します」

熊谷さんは、街頭で「原発反対」とは叫びません。代りの案がないと、町が立ち行かなくなるとわかっているからです。

熊谷厚子さん:「どうやれば、(原発中止に)つながっていくか。自立したまちづくりを訴える。漁業、観光を含めて」

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そして一夜明けた、15日の投開票。勝ったのは…。原発推進を訴えた現職でした。

得票数は2000票あまり。熊谷さんは、わずか34票でした。

熊谷厚子さん:「(原発反対を)意思表示する人が、今までいなかったが、30数票も応援してくれたのは、すごく重い」

対岸の函館市民は、今回の選挙をどう見ているのでしょうか。

大間原発訴訟の会 竹田とし子代表:「現職が長くて代わって欲しい、という票が見えた。原発に”NO”と言える人も出てきてうれしい」

今後も、大間原発の真ん中で暮らし続ける熊谷さん。保育など、まちづくりに関わりながら、町を変えていくつもりです。

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