原発事故に伴う避難指示区域外の商工業者への風評被害賠償で、東京電力が通常の商工業者より手厚くするとしている農林水産物を扱う食品加工業者などへの賠償について、手厚くするかどうかの判断は県産品を50%以上使用しているかを基準にしていることが東電への取材で分かった。50%未満なら一般の商工業者と同等に扱うといい、商工団体は「原材料の割合で賠償を決めるのはおかしい」と批判している。
東電は昨年6月、商工業者への風評被害賠償を2015年8月〜17年7月の2年分を一括で支払い、その後は個別の事情に応じて賠償すると発表。県内の農林水産業者には賠償期限を明示しておらず、農林水産業者の方が商工業者より賠償が手厚くなるとみられる。
東電は賠償の枠組みの中で、商工業者のうち農林水産物を扱う食品加工業者や流通業者などについて、「実質的に農林水産業と同等の損害が生じている場合は、農林水産業者の賠償に沿って支払う」と説明。県中小企業団体中央会によると、東電は各業者に「原材料に50%以上県産品を使っていないと通常の商工業者と同じ扱いになる」と述べたという。
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