大間原発の用地買収に応じなかった母の生き方を語る小笠原さん
大間原発の用地買収に応じなかった母の生き方を語る小笠原さん
青森県大間町で建設中の電源開発大間原発の隣接地に建てた反対運動の拠点「あさこはうす」を守り続ける小笠原厚子さん(60)の講演会が7日、苫小牧市文化交流センターで開かれた。市民ら138人が参加。「あさこはうすを守ることは魂を守ること」と題し、原発建設に反対し続ける思いなどについて熱く語りかけた。[…]
あさこはうすは2005年、大間原発建設に反対し、用地買収に最後まで応じなかった小笠原さんの母、故熊谷あさ子さんが、炉心予定地からわずか250メートルの場所に建てたログハウス。あさ子さんは06年に亡くなったが、小笠原さんが道南の北斗市から通って管理を続けている。小笠原さんは、あさ子さんが土地を売却しなかった心情について「命に代わるものはなく、子孫に原発を残さないため、土地を守っていかなくてはいけないという思いがあったのでは」と推し量った。「大間にも原発に反対する人はいるが、生活があるから声を出せない」と説明。「当初は、あいさつしても目をそらされたが、今ではみんな声をかけてくれるようになった」と手応えを語った。(佐々木克昌)
もっと読む。