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放射能は300年消えず。食品汚染の今 原発事故から4年、あの問題は… via dot

危機感が薄まりつつあった中、汚染は終わっていないという事実をまた突きつけられた。私たちは、食品のリスクとどう向き合えばいいのか――。(編集部・野村昌二)

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11年3月。東京電力福島第一原発事故により、84京(けい)ベクレル(京は兆の1万倍)もの放射性物質が大気中に放出された。これはチェルノブイリ原発 事故(1986年)による放出量の16%余に当たる。人々の間に食品の放射能汚染への不安が一気に広がり、水や食べ物に対する関心が高まった。

事故から4年経ち、人々の関心は薄まっているように見えていたが、2月下旬、2号機原子炉建屋から、放射性物質を含む雨水が排水路を通じて海に流出してい たことが明らかになった。東電は昨年5月頃、排水路での値が他の調査地点より高いことに気付いていながら十分に対策を講じず、公表もしていなかった。これ に対し、地元漁業者からは「情報隠しだ」などと批判が相次ぎ、信頼関係を揺るがす事態になった。

いま、食べ物に含まれる放射性物質はどうなっているのだろうか。

放射性物質の半減期を踏まえると、この4年間で、空間線量は56%減少した。しかし、いまだに食べ物からは、東日本の広い範囲で基準値を超える値が検出さ れている。厚生労働省の集計では、昨年4月から今年1月の間に東日本17都県で約27万件を検査。基準値を超えたのは、0.17%の456件だった。

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●2万ベクレル超えも

土壌でも、これと似たような構図がある。小豆川さんによると、例えば、環境省のガイドラインにのっとって市内の空 間線量率は基準値以下であることを確認したと、市が公式に発表していたとしても、公園の端っこの吹きだまりなどでは、ゆうに基準値を超える場所があるとい う。実際、昨年8月、東京23区内のマンションの排水溝にたまった汚泥などを測定したところ、2万ベクレルを超える場所があった。指定廃棄物となる国の基 準(1キロ当たり8千ベクレル)をはるかに超える数値だ。だが、関係する役所に通達しても、一切対応はなかったという。

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東京湾の汚染を見ると、木村さんの調査では、最も汚染レベルが高かったのは、千葉県内を流れる花見川の河口で、1キロ当たり1189ベクレル。次いで荒川河口(398ベクレル)、木更津港内(162ベクレル)と続く。

●河口で高い汚染レベル

花見川河口の数値が高かったのは、上流にある印旛沼の影響が大きいと見られる。環境省の調査では、印旛沼の最も高い地点で760ベクレル。その汚染された泥が、河川に流れ込み海に流入したと考えられる。

木村さんが測定した9カ所は、いずれも指定廃棄物となる基準の8千ベクレルは大幅に下回る。だが、木村さんは「漁場となっている河口域は、底土をさらって取り去るのが望ましい」と話す。

「放射性物質の一つであるセシウム137の半減期は30年にわたる。そのセシウムが海水中に溶け出すことで、生物の中に放射性物質が蓄積する生物濃縮が起きていく」

魚や貝に取り込まれた放射性物質は、海水の濃度に比べて体内ではより高濃度になる。それが、「生物濃縮」と呼ばれる現象だ。

海洋学者の故・笠松不二男さんが1999年に発表した論文によれば、海水での放射性セシウムの濃度を「1」とした時、アカガレイ44倍、ヒラメ68倍、カ ツオとブリは122倍……と魚の種類によって濃縮の度合いはさまざまだが、最大で100倍以上の濃縮が起きている。木村さんは言う。

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●監視と教育が必要

セシウム137の放射能が1千分の1になるのは約300年後。放射能のリスクにどう向き合えばいいのか。木村さんは、引き続き「監視が必要」と話す。

「ただ、国に対してここまで不信感が強まった以上、利害関係のない第三者機関が行うことが大切。そして、調べた情報をオープンにしていくこと」

全文は放射能は300年消えず。食品汚染の今 原発事故から4年、あの問題は…

初出はAERA 2015年3月9日号

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