福島へ介護就職 伸びず…厚労省の奨学金事業via 読売新聞

 東京電力福島第一原発事故の影響のため、介護職員不足が深刻な本県で、介護施設に県外から就職する人が無利子で最大45万円を国から借りられる奨学金事業の利用が低迷している。国や県は今年度80人の利用を見込んでいたが、2日までの申し込みは20人にとどまっている。放射線への不安などから、県内での就職を敬遠する人がいるためとみられる。

 同事業は厚生労働省が今年度から始めた。原発事故や津波被害の影響が大きい沿岸部など14市町村の福祉施設に就職が決まった県外出身者が対象で、年齢制限はない。借りられる資金は、福島まで通う交通費や福島で暮らすための生活用品購入などにあてられる「就職準備金」が30万円、講習会などへ参加するための「研修受講料」が最大15万円。

県によると、今年度、同省から交付を受けた補助金約1億9000万円のうち、貸し付け実績は約620万円にとどまる。貸し付けの窓口となっている県社会福祉協議会の担当者は「県外の人ほど原発事故の影響を気にして、福島で働くことへの不安が強いのでは」と指摘する。[…]

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