【大隈崇】 放射線影響研究所は2日、10歳未満の時に被爆した人は、被爆していない人に比べて甲状腺に結節(しこり)ができる恐れが高いとの調査結果を発表した。甲状腺結節の大半は良性だが、悪性(甲状腺がん)も1割ほど含まれるとされる。調査では、被曝(ひばく)線量が高いほど結節ができる割合が高く、被爆時の年齢が低いほど放射線の影響が大きいことが明らかになったという。
同研究所は2007~11年、被爆時に10歳未満で甲状腺被曝線量が推定されている2668人(平均年齢68・2歳)を調査した。10ミリ以上の甲状腺結節ができていた人が470人おり、このうち7・1%は原爆の放射線の影響だと考えられるという。1シーベルトの放射線を浴びていた場合(目安として広島の爆心地から1・1キロ、長崎で1・2キロほどの屋外被爆に相当)、結節の有病率は被爆していない人の2・65倍になった。
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