(抜粋)
満席の会場、町政刷新で一致
集会は、南大隅町の住民らで組織された「南大隅を守る会」が主催、町役場3階の文化ホールに満席となる約400人を集め、「フクシマの放射能汚染とゴミ。南大隅町の『あの疑惑の真相』を語る」と題する講演が行なわれた。(略)
動き出した町長へのリコール
集会参加者の視線の先にあるのは森田町長に対するリコールだ。
森田町長をめぐっては今年2月、東京電力と密接な関係にあるオリエンタル商事の原幸一社長からモーターボートを譲り受けたとの疑惑が浮上。当初、 HUNTERの取材に対して、会社を倒産させた知人への貸金のカタだとして疑惑を真っ向から否定していた町長は、モーターボートの登録事項証明書を突きつ けられ、それまでの主張が嘘だったことや、指宿市にある原社長の別荘および東京の本社などを訪れていたことを認めた。
ただし、核ゴミ施設に関する原氏への委任状の存在だけは頑なに否定し、すべての疑惑は町長選の対立陣営による画策だとして、責任転嫁を図っていた。ところが、森田氏が再選を果たした4月の町長選終了後、TBSのニュース番組が、核ゴミ施設に関する原氏への「委任状」について実物を示して報道。原氏を交えて政府関係者と会談を持っていたことまで暴露する。
追い詰められた町長は、一転して事実関係を認めたものの、その後も平然と町長の座にしがみつくという前代未聞の事態となっていた。収まりがつかないのは町民だ。有権者を騙して選挙を乗り切った形の森田氏や、これを支援する町議会議長、漁協組合長ら町の有力者に対する不満が噴出。住民有志が水面下で町政刷新への動きを加速させ、この日の集会に結びつけた。
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