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緊急事業計画は、東電の経営や財務内容を査定した政府の第三者委員会がまとめた最終報告書の内容を、ほぼ受け入れた。企業年金の減額など今後、労組 やOBの同意が必要になる項目も盛り込んだ。しかし、第三者委が示した内容は、認定を受けるために「最低でもやってくれなければいけない」(枝野幸男経済 産業相)ハードルにすぎない。
特別事業計画を2段階で策定することになったのは、現時点ではあまりに不確定要素が多いからだ。
例えば料金制度改革。経産省は、電気料金の算定方式である「総括原価方式」について、料金への転嫁を認めている原価項目などの問題点を精査する有識者会議を設けたが、結論が出るのは年明け。それまで料金値上げの申請は難しく、緊急事業計画に盛り込むことはできなかった。