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推計は、陸からの地下水の流入量を基にした山側からと、港湾内の海水の移動量による海側からの2通りで算出。山側の推計では、2号機タービン建屋海 側の観測用井戸で検出されたトリチウムの最大濃度1リットルあたり50万ベクレルで計算し、敷地内に流れ込む1日400トンの地下水が流出した場合、約 40兆ベクレルとなった。一方、海側の推計では、港湾内の海水の移動量から算出し約20兆ベクレルとなった。
東電は流出防止策として岸壁沿いの地中に薬剤(水ガラス)を注入し地盤を固めた「土の壁」の設置作業を進めている。だが、海へ流出していた地下水をせき止めたことで地下水の水位が上昇、水が地表へあふれ出し壁を越えて海へ漏れ出る可能性もある。
一方、東電によると、3号機タービン建屋海側の観測用井戸の地下水(1日採取分)から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットルあたり 180ベクレルを検出。この井戸で検出限界値を超えたのは初めてで、地中の汚染範囲が2号機周辺から3号機周辺まで拡大している可能性がある。
全文はトリチウム 海洋流出数十兆ベクレル 福島第1原発、東電が試算
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