2月13日午後、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)と脱原発福島ネットワークは、福島県庁の県政記者室で「福島はオリンピックどごでねぇ」、「これでいいの?!原発事故と復興五輪」に関する共同声明を公表し記者会見を行いました。
●共同声明 オリンピック聖火リレーを前に
「福島はオリンピックどごでねぇ」(略)
メルトダウンした核燃料は所在すらつかめていません。壊れたままの原子炉建屋には毎日百数十tの地下水が流れ込み、ALPS処理汚染水は溜まり続け、漁民や住民の意思を無視して海洋への放出が画策されています。40~50年と言われた廃炉計画は見通しすら立っていません。1400万tに及ぶ除染土の多くは、福島県内760カ所の仮置き場に野積みされたままです。国は汚染土を「再利用」の名の下に全国に拡散しようとしています。
子どもの甲状腺がんは、公表されただけでも237人。心筋梗塞、周産期死亡率が上昇しているという報告もあります。健康問題は、「今までも、現在も、将来も」多くの人々を脅かしています。
国はオリンピック招致決定直後に「福島復興加速化指針」を決定、「2020年までの復興」を至上命令とし、福島県も「復興ビジョン」で「2020年避難者ゼロ」を掲げました。それに従って避難指示は次々と解除され、賠償は打ち切られ、帰還困難区域からの避難者に対する住宅提供までも、この3月末で打ち切られようとしています。そればかりか、県は昨年4月以降、国家公務員宿舎に残っている避難者に、「退去せよ」「家賃2倍相当の損害金を払え」という通告書を毎月送りつけ、未契約の5世帯を被告として立ち退き訴訟を起こすというのです。これが福島の現実です。
事故から9年。今も避難生活を余儀なくされている4万8千を超える人々、県内に残って生業と生活、地域の再興懸命に取り組んでいる人々のすべてが、人として生きる権利が保障された、一日も早い「本当の復興」を願っています。しかし、被害の実相を覆い隠し、傷の癒えない被害者を蔑ろにする「偽りの復興」は認められません。(略)
2020年2月13日
原発事故被害者団体連絡会
脱原発福島ネットワーク
以下は、会見で発表された原発事故当時小学5年生だった少女にによるメッセージです。
大学生になった少女が、過去と現実に向き合い、丁寧に言葉を紡ぎました。
大学生になった少女のメッセージは当サイト:<3.11から9年>小2で福島から京都に避難した女子高生が語る9年とは via YAHOO! ニュースJapan