脱原発集会:「子供、未来のため」 目立つ家族連れ、若者 via 毎日jp

炎天下に脱原発を訴える市民の声がとどろいた。東京都渋谷区の代々木公園で16日に開かれた「さようなら原発10万人集会」には、東京電力福島第1原発の事故後にデモや集会に参加し始めた若者や家族連れの姿が目立った。事故対策も不十分なまま原発が再び動き出したことへの怒り、将来への不安、政治への失望。集まった人たちに思いを聞いた。【安高晋、平林由梨】
 午前11時、メーン集会開始まで2時間近くあるのに、会場へ向かう道は人であふれ、なかなか進めない。
 東京都八王子市の飲食店経営、飯田弘樹さん(50)は妻(47)、長女(15)、次女(14)と会場にたどり着いた。集会やデモに参加するのは初めて。「今日が脱原発に向けた転換点になると思った。その場に家族と立ち会いたかった」。娘たちには4月ごろから予定を入れないよう伝えてきた。
 正午前。メーン会場前の広場で神奈川県平塚市の会社員、岡田直樹さん(38)は同僚の男女6人と赤一色の手作りの幕を掲げた。「NO NUKES」「なくすなら今」の文字。首相官邸前で毎週金曜日に開かれる抗議行動に、今春の開始当初から参加した。「原発ゼロでも数カ月間やってこられた。なぜ再稼働なのか。許せないという気持ちを一つにしてぶつけたかった」
 2人の子を連れた川崎市多摩区の江田智華さん(33)は「普段は原発をどう思うか親しい人にも聞く機会はない。参加してみて、同じように思っている人がこんなにいると実感できた」と、人があふれる会場を見回した。

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