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Daily Archives: 2021/06/24
Biden should end the launch-on-warning option via Bulletin of Atomic Scientists
By Frank N. von Hippel | June 22, 2021 Both Presidents George W. Bush and Barack Obama came into office proposing to take US intercontinental ballistic missiles (ICBMs) off their “hair-trigger alert” status, which keeps them ready at all times to launch … Continue reading
【独自】韓国の月城原発の使用済み核燃料プール、地下水面より低く「流出の恐れ」via yahoo.co.jp (the Hankyoreh)
韓国水力原子力が作成した「月城原発敷地等水位線図」 豊水期の1、2号機の地下水位、プールの底に比べ最大2.6m上に 放射性物質がプールから漏れ、地下水に流入する可能性高い 韓国の月城(ウォルソン)原発1、2号機の地下にある使用済み核燃料プールの下を流れる地下水の水位が、豊水期にはプールの底より2メートルほど高くなることが、韓国水力原子力の作成した資料から確認された。このような状態では、プールから漏れ出す放射性物質が地下水に混じって環境に広がる可能性が高い。通常の地下水遮断や排水対策を超えた特別な対策の必要性が指摘される。 本紙が入手した韓水原の「月城原発敷地等水位線図」によると、月城1、2号機の使用済み核燃料プール周辺の地下水は、降水量の多い豊水期(2014年8月現在)には海水面から約5~6mの高さに形成される。使用済み核燃料プールは横12メートル、縦20メートル、深さ7.8メートルの水槽型の構造物で、その底は地表から8.61メートル下の海抜3.39メートルに位置する。豊水期には地下水の水位がプールの底から1.6~2.6メートルの高さにまで上昇することになる。 重水炉である月城原発の使用済み核燃料プールの内部は、プラスチック樹脂のエポキシコーティングで仕上げられている。このため、エポキシ塗膜が熱や放射線などの影響で劣化して損傷した場合は、使用済み燃料棒をひたしてある冷却水内のトリチウム(三重水素)がコンクリートの壁と床から外へ染み出す可能性があるというのが専門家の説明だ。しかもプールのエポキシ塗膜の劣化損傷は珍しくない。韓水原の文書「月城原発敷地内の地下水のトリチウム管理の現状および措置計画」によると、韓水原が月城原発で使用済み核燃料プール、使用済み樹脂貯蔵タンク、液体廃棄物貯蔵タンクのエポキシ塗膜を補修した回数は、2018年以降だけでも10回を超える。 使用済み核燃料プールの下部には、このように漏れ出す放射性物質が地下水と混ざって環境に流出することを防ぐ遮水膜が設置されている。しかし、月城1号機のプール地下の遮水膜は、日本の福島第一原発事故後の安全補強工事(2012年)の過程で損傷したことが明らかとなっている。施工社が格納建屋のろ過排気設備を設置するために基礎を打ち込んだ際に、0.5ミリの厚さのあるビニールの遮水膜にまで穴を開けてしまったのだ。環境団体側の原子力専門家たちは、プールから漏れ出た放射性物質がこうして損傷した遮水膜を通り抜け、環境に流出していると主張してきた。 実際に、韓水原の「措置計画」と題する文書には、2019年8月から2020年5月にかけて月城1号機プール下の遮水膜の上に溜まった水を集めた集水槽から、1リットル当たり最高で35万4000ベクレルのトリチウムが検出されたと記されている。このような高濃度はプールからの漏れ以外には説明が困難だ。同じ時期に、遮水膜の下の地下水からも1リットル当たり最高3万9700ベクレルが検出されている。海へと流れるこの地下水の濃度も、2014~17年の月城1、2号機からの通常の排水の最大濃度平均(1リットル当たり39.52ベクレル)の1000倍を超える。 (略) 韓水原は、問題はないという立場だ。韓水原は本紙に対し「原発の構造物が地下水位より高い場所に位置しなければならないという要件はない。原発の主要構造物は地下水流入遮断施設または永久排水施設を外部に設置し、地下水位が上昇しても構造物に直接水が当たらないように設計、施工されている」と述べた。 しかし、遮水膜のような地下水流入遮断施設はすでに破損している状態であり、地下水の水位がプールの底から2メートルほど高くなっている状況においても排水施設が本来の機能を果たしているかどうかは疑問だというのが専門家たちの指摘だ。原子力安全委員会のパク・チャングン専門委員(カトリック関東大学土木工学科教授)は、「コンクリートは水の中では老朽化が早く進むため、地下水が上がってくる場所にプールのような原発構造物を造ってはならないというのは、基準以前に常識の問題」と指摘した。 全文は【独自】韓国の月城原発の使用済み核燃料プール、地下水面より低く「流出の恐れ」
生かせなかった12年前の大津波警告 原発訴訟で再注目 via 朝日新聞
編集委員・佐々木英輔 福島第一原発事故を起こした東京電力や国の責任をめぐり、平安時代に東北地方を襲った大津波が改めて注目されている。東電旧経営陣の経営責任が争われている株主代表訴訟では今年、12年前の国の会合で想定を求める発言をしていた研究者が証言。当時、相談に来た東電の担当者に「対策を取るべきだと言った」と明かした。警告は、なぜ生かされなかったのか。 「津波対策を考えたほうがいい」東電に助言 「今から調査しても無駄ですよ、対策を考えたほうがいいですよと伝えた」。5月27日、東京地裁に証人として呼ばれた岡村行信・産業技術総合研究所名誉リサーチャーはこう証言した。東電の旧経営陣5人を被告に22兆円の賠償を求めた株主代表訴訟。岡村氏が法廷に立つのは原告側の尋問があった2月以来で、この日は被告側の代理人による尋問があった。 「必ずしも対応をとるべきだと考えていなかったのでは」と問う被告側に対し、岡村氏は「そんなことはない」と否定。「考慮すべきものだと私は考えていた」と語った。 焦点になっているのは、869年に起きた貞観(じょうがん)地震による津波を想定に入れなかった東電の対応だ。被害は平安時代の歴史書「日本三代実録」にも記され、2011年の東日本大震災は、その再来とも言われた。岡村氏は震災前から、過去の津波で運ばれた砂などの津波堆積(たいせき)物の研究に地質学の専門家として携わってきた。 原発事故の発生直後から注目を集めたのが、今から12年前、09年6月24日の岡村氏の発言だ。 「非常にでかいものが来ている。全く触れられていないのは納得できない」。福島第一原発の地震想定の見直しをチェックする経済産業省原子力安全・保安院の公開会合で、東電の想定に疑問を投げかけていた。 当時は、産総研や東北大によって各地の地層に残る津波堆積物の調査が進んできていた。従来知られていた宮城県の仙台平野や石巻平野、さらには福島県沿岸にも貞観津波の痕跡が広がっていることがわかり、これをもとに震源(波源)の位置や規模を推定した研究論文も出ていた。原発の地震や津波の想定では、最新の知見を反映するルールになっている。それなのになぜ考慮しないのか、との指摘だった。 (略) その後、東電の担当者は岡村氏を訪問。福島県内の津波堆積物を独自に調査してから貞観津波の扱いを検討する方針を説明した。岡村氏が「調査は今さらやるものではない」と、対策に進むよう求めたのはこのときだったという。 すでに産総研などが200カ所以上を調べ、宮城沖から福島沖に及ぶ巨大な震源域を推定していた。これは確かなデータをもとにした「最低限のモデル」。もうかなりのことがわかっていて、東電の調査でデータが増えても小さくはならないとの考えからだった。津波堆積物の調査が先行した北海道では、太平洋岸を大津波が襲う「500年間隔地震」が国の防災想定に反映されていた。 (略) 「今までと違う」反応には、理由があった。実は、東電はこの前年の08年後半から、ひそかに貞観津波の影響を計算していた。 「最大影響の場合10メートル級の津波となる」。担当者のメールにはこんな記述も残されていた。福島第一原発での高さは8・9メートル(条件を変えると9・2メートル)。従来想定の5・7メートルを超え、原子炉がある10メートルの敷地に迫る数値だった。 東電の担当者は、女川原発(宮城県)を持つ東北電力にも根回しをしていた。08年11月、貞観津波を想定に入れる意向だった東北電力の担当者に対し、「東電スタンスとの整合で、あくまでも『参考』として提示できないか」とのメールを送り、正式な想定にしないよう持ちかけていたことが刑事裁判の証拠から明らかになっている。 当時は、保安院が全国の原発の地震・津波想定の見直し(耐震バックチェック)を求め、審査していた。東電の担当部門は、研究課題の残る貞観津波は「時期尚早」として想定の対象外にする方針だった。隣県の女川原発で貞観津波を想定すれば、福島第一原発、第二原発の津波の審査に影響しかねなかった。 (略) 保安院は、岡村氏の発言をきっかけに東電に貞観津波の説明を求め、09年9月には8.9メートルの計算結果を把握した。東電は、津波堆積物を独自に調べたうえで、津波の計算手法をまとめていた土木学会にどう扱えばいいかを検討してもらう方針も説明。複数の専門家に相談した結果を箇条書きの一覧表にして示した。一覧表には「津波評価方針に特段コメントなし」との言葉が並ぶ一方で、岡村氏の欄に「対策を考えたほうがいい」とのコメントは載っていない。 結局、1年半後に東日本大震災が起こるまで津波の報告書は提出されず、対策は手つかずのままだった。保安院も「報告待ち」に終始し、福島第一原発の津波リスクが公開の場で審議されることはなかった。 (略) これに対し、貞観津波は実際に起きた大津波だ。保安院のルールでも「既往の津波」は当然、考慮することになっていた。東電が計算した数値は敷地の高さの10メートルを下回るが、実際に想定するときは不確かさを考えて敷地を超える高さになった可能性がある。実際、震災直前に東電が作成した資料には「2~3割程度、津波水位が大きくなる可能性あり」との注記があった。 これまでの裁判での証言や資料からは、東電の担当者が長期評価と貞観津波のどちらも気にしていたことがうかがえる。株主代表訴訟の原告代理人の海渡雄一弁護士は「2本立てで貞観津波もメインの争点にしている」と話す。 各地で争われている原発避難者らの損害賠償訴訟では、貞観津波に着目して東電だけでなく国の責任も認めた判決も出ている(東電は、過失の有無にかかわらず賠償責任を負う)。 19年の横浜地裁判決は、長期評価だけでは抽象的だった大津波の到来可能性が、貞観津波の計算結果が伝えられた09年9月の段階で具体的になったととらえ、10メートル以上を想定した対策を国が取らせるべきだったとした。今年3月の福島地裁いわき支部の判決も、貞観津波を「実証的なエビデンス」と重視し、長期評価にもとづく対策を取らせるべきだった時期を09年8月ごろとした。 もっとも、国の責任を認めた判決の多くは、もっと早い段階で長期評価を踏まえた対策を取らせるべきだったと認定している。長期評価は複数の専門家がまとめた公的な見解で、これをもとに津波を計算する手段もあったからだ。早いもので長期評価が公表された02年。保安院が津波による炉心溶融の可能性を検討した06年とするものもある。 事故責任めぐる裁判のゆくえ 国の責任が争われた訴訟で地裁判決が出たのは、今年6月2日の新潟地裁までで16件ある。国の責任を認めたのは8件、認めなかったのも8件。高裁判決でもそれぞれ2件、1件と、判断が分かれている。 (略) 東電の株主代表訴訟は年内に結審する見通しで、7月から10月にかけて被告の旧経営陣5人に対する尋問が続く。先行して5月にあった尋問で武藤栄・元副社長は「過去に記録のないところに想定するのは難しい」と述べ、長期評価に信頼性がなかったとする従来の主張を繰り返した。貞観津波については、09年6月の株主総会の前に担当者とやり取りしたものの、その後については「検討が進んでいるんだろうと思っていた」と答えた。 被告側は貞観津波について、当時の再現モデルは未成熟で論文でもさらなる調査が必要とされていたことなどから「不確定要素が多数残され、取り入れるだけの合理性を備えた知見とはいえない」と主張している。長期評価や貞観津波のほか、事故を防ぐ対策を取れたかどうかも争点で、今秋には裁判官が福島第一原発の敷地に入って、津波が浸入した建屋の搬入口などを確認する予定だ。 その後の調査は 東電による津波堆積物調査には、後日談がある。震災から2カ月後の2011年5月に千葉市であった学会「日本地球惑星科学連合大会」で、東電の担当者が貞観地震による福島県内の津波は4メートル未満だったと推定する調査結果を発表した。 この学会発表は震災前に申し込んでいた。福島第一原発より北の南相馬市では高さ3メートルの地層までに津波堆積物が分布、南の富岡町からいわき市にかけては見つからなかったとする内容だった。東電の担当者は予定通り、調査の概要を記したポスターの前に説明に立ち、テレビカメラや東電の広報担当者、学会に参加した地震や津波の研究者に囲まれた。高い津波想定が必要ないとの主張につながりかねない内容に、「見つからなかったからといって、津波が来なかったといえるのか」と研究者から追及される一幕もあった。 (略) わからないから想定は難しいと考えるか、わからないなりに最低限の対策だけでも取っておこうと考えるか。どちらが正しい選択だったのかは、事故を経験した今となっては明らかだろう。( 全文は生かせなかった12年前の大津波警告 原発訴訟で再注目