フィンランド南部ユーラヨキのオルキルオト原子力発電所で10日、原発内の放射線量が上昇するという緊急事態が発生した。この事態が起きたのは、現地時間の午後12時22分(日本時間19時22分)。
フィンランド放射線・原子力安全センター(STUK)のペッテリ・ティーッパナ事務局長は、「この緊急事態は、放射線モニタリングシステムが、原発内の放射線レベルの上昇を検出したことによるもの」と会見で明らかにしている。
また、同事務局長は、「周辺住民の安全は確保されており、状況は住民にとって脅威ではない」と述べている。
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テオリスデン・ボイマ社(TVO)のヤルモ・タンファ最高経営責任者(CEO)は、事故が起きたのは原子炉建屋内であり、通常は放射線レベルが高いため作業員がそこに入ることはないという。タンファ氏は、「そのためこの事態は、作業員に危険をもたらすものではない」とみている。
タンファ氏は、「原子炉の水のろ過システムに問題がある可能性を否定していない。原子炉内に放射性の水が入り、それが原因で警報が鳴った可能性がある。しかし、それはまだ明らかになっていない」と述べている。
原発内の放射線量がどの程度上昇したのか、タンファ氏はまだ明らかにしていない。
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オルキルオト原子力発電所には放射性廃棄物、いわゆる核のごみを地下420メートルのトンネルに半永久的に埋める計画で知られるオンカロ処分場があります。