過酷避難「原発事故は人災」 両親亡くした女性「報いて」via 中日新聞

原発事故の刑事責任が認められるか否か、息をのんで見守るのは、事故後の避難で両親を失った福島県広野町の女性(66)だ。「裁判所は、亡くなった犠牲者と遺族の苦しみに報いる判決を言い渡してほしい」と願う。

 二〇一一年三月当時、女性の父親=当時(92)=と母親=同(88)=は、原発から約四・五キロの老人介護施設「ドーヴィル双葉」(同県大熊町)に入所していた。

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ドーヴィル双葉と系列の双葉病院には震災当時、計四百三十六人が入所・入院。全員の避難までに五日かかり、衰弱するなどした四十四人が死亡。勝俣元会長ら三人は、避難を余儀なくさせて死亡させたとして起訴されている。

女性の両親は、施設に三日間置き去りにされた後、バスで二百三十キロもの移動を強いられ、同県いわき市の避難所で息を引き取った。

女性は「どうして両親が死ななければならなかったのか知りたい」と十回以上、東京地裁で公判を傍聴。しかし旧経営陣三人は「聞いてない」「記憶にない」と繰り返すばかり。女性は「あれほどの事故を起こしながら人ごとのよう。何らかの対策を取っていれば事故は防げた」と唇をかむ。

女性は十九日の判決公判も傍聴に行くつもりだ。「原発事故は明らかに人災。誰も責任を取らないことが許されるのか」。三人が責任をどのように自覚しているのか、判決が言い渡されたときの表情から見定めたいと思っている。
 (小野沢健太)

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